2. ギターの調弦

 2−1. ギターはC調が苦手

  ギターの調弦は、開放弦(何も押さえずに鳴らした音)が、右図のように、低い方から、ミ・ラ・レ・ソ・シ・ミとなっています。
 どうしてこうなっているかは・・・・作った人に聞いて下さい。(^^;

 余談 なんでこうなってるの?

 ギターを習い始めた人が、「Fのコードで挫折する」という話を良く聞きますが、その理由はこの調弦法にあります。

 ギターを習う場合、普通最初はハ長調(C調)から始めます。
 確かにC調は調号がないので、読みやすい、弾きやすい、良い調子だ、という訳で、ダンディーズの一部のメンバーのことをC調な奴というのは、ここから来ています。

 確かに鍵盤楽器や管楽器などでは、C調は弾きやすいかもしれませんが、ギターの場合は、読みやすいのは確かかもしれませんが、決して弾きやすくはないのです。

図1 ギターの調弦法



※ 丸付き数字は弦の番号


図2 セーハ(Fコード)


  
 


 上の調弦法を見ると分かるように、C調の主要三和音である、C、F、G7、特にC(ドミソ)とF(ファラド)を構成する音が、開放弦にあまり含まれていません。
 とりわけベースになる低音弦(4〜6弦)にありませんから、どうしてもどこか押さえなければなりません。

 Fコードは、ベースのFと、C、上のFを出すために、第1フレットを押さえる必要が出てきます。(それぞれ、6弦E、2弦B、1弦Eの半音上です。)
 そのため、セーハ(またはバレー)といって、左図のように、人差し指1本で、1〜6弦の第1フレットをいっぺんに押さえ、他の指で必要な場所を加えるといった複雑な押さえ方が必要になります。

 第1フレットという、最も弦の固い場所を人差し指1本で、6弦まとめて押さえるというのは、初心者にとってまことに非人道的なことを強いられる訳です。

 慣れればそうでもありませんが、最初は加減が分かりませんから、力一杯押さえ、それでもバランスが悪いので、うまく押さえられずに、綺麗な和音が鳴らない。

 その結果、「指だけ痛くなって、結局できない」となり、諦めてしまうことになるのです。


 それでは、ギターにとって弾きやすい調とはなんでしょう。これについては次項で。

 

 

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