3. ギターの音域と記譜法

  ギターの 音域は、最低音(6弦開放)から最高音(1弦19フレット)まで、右図上の通りになっており、譜面で表すと、へ音譜表からト音譜表にまたがっています。

 ピアノやエレクトーンの場合は、左右の手が別の役割(例えば右手でメロディ、左手で伴奏またはコードを押さえる)をしますから、譜面は分けておいた方がいいでしょうが、ギターの場合は、原則的に左手で弦を押さえて右手で弾くという一体の動きをします。

 従って、譜面を分ける意味がなく、単に見にくいだけということになるので、実際の音より1オクターブ上げて書き、右図下のようにすべてト音譜表で表します。

 ですから、ギター譜からエレクトーンにアレンジする場合は、注意が必要です。
 バンドスコア等の譜面から移す場合は、1オクターブ下げて書くか、または16フィート(1オクターブ下)の音色を使う必要があります。

 実際のギターの譜面例は、下図のとおりです。メロディーと伴奏の部分が混在して書かれていますから、最初は少し見にくいかもしれません。(弾いてみればわかりますけど)




全音楽譜出版社 古典ギター名曲全集9 タルレガ編(2)(1959発行)より抜粋
 

 楽譜の説明

 6a en Re とあるのは、6弦の調弦をD(1音下げる)にしなさいの意味

 数字1〜4は、押さえる左指の指定

 丸付き数字は、使用する弦の指定

 p,i,mは、右指の指定

 C.3、C.1は、数字で示されたフレットでセーハ(複数弦を人差指で同時に押さえる)の指定


 

 

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