中編




 彼は消えた、私の目の前から。
 目の前でその光景を見てしまっていても、私はにわかには信じられなかった。
 だってさっきまで私の膝の上で横になっていたのだから。
 だから、私は再び捜し始めた。
 もしかしたら、本当はどこかにいるんじゃないだろうか。そんな甘い希望にすがりたい気分だった。
 でも、今度はどこにもいなかった。
 最後の頼みの綱だった彼の家に行って訪ねてみた。
 運良く、おばさんはもう帰宅していた。
 しかしおばさんは私を妙な目で見ていた。
 考えてみれば、彼だけが私とおばさんを繋げている唯一の接点だった。
 その彼の存在がなくなった今、私とおばさんは他人同士ということになる。
 それでも私は訊いてみた。
 しかしおばさんの言葉は無情にも私の期待した言葉ではなかった。
 私はその時に初めて実感した。
 もう、彼はいないのだと。

 そして翌日、私は目覚めて学校に行く。1つのぬいぐるみを鞄に入れて。
 そして、いつものように隣りの家のインターフォンを押す。反応はない。
 ここまではいつもと同じだ。しかしここからが違うだろう。
 恐らく2階に行ってもベッドの中に彼の姿はない。
 だから、私はそのまま学校に向かった。
 いつもと同じ通学路、いつもと同じ光景。
 でも、隣りに彼がいない。それだけで妙な違和感を感じる。
 思い返せば、1人で学校に向かうのもとても久し振りな気がする。
 たった1人で通う通学路がこんなに寂しいと思ったことが今迄あっただろうか。
 そして妙な違和感を抱いたまま、私は学校に到着する。
 佐織や七瀬さん達と挨拶を交わし、自分の席に着く。そしてふと彼の座っていた座席を見る。
 そこにはもう何もなかった。初めから、何もなかったように…。
 そこで私は鞄からぬいぐるみを取り出す。
 彼がプレゼントしてくれた、たった1つの贈り物。
 そして、彼がこの世にいたというたった1つの『証し』。
 それを私はじっと見つめる。
 それがよほど変わった様子だったのか、佐織が少し心配そうに訪ねてきた。
 そこで私は佐織に訊いてみた。彼、折原浩平のことを。
 そこでも答えは予想通りのものだった。
 私はならばいいと言い、いつもと同じように世間話を始めた。
 私は精一杯、普段と同じような素振りを見せて、誰にも心配かけまいと努めた。
 それが功を奏したのか、最初は少し心配そうだったクラスメイトのみんなも次第にいつもの顔に戻って行った。
 授業も終わり、みんな家に帰宅しようとする。
 私も今日は部活がないので、家に帰ろうとした。
 佐織に帰りにどこか寄らないかと誘われたが、用事があると言って断った。
 恐らく、もう今日は限界だと思ったから。
 このままずっと笑顔でいられるかどうか心配だったから。
 そして私は1人で歩き、1人で帰宅した。
 部屋に戻った私は、鞄から再びぬいぐるみを取り出す。
 そしてお腹の部分を強く押す。
 すると、ぬいぐるみから彼の声がする。
 必死に『バニ山バニ夫』という妙なキャラクターを演じている彼の姿がそこにはある。
 その声を聞いた途端、ぐっと我慢していたものが一気に溢れ出した。
 それでも私は必死に笑っていた。それを彼が求めていたから。
 そうして毎日毎日懸命に涙を堪えながら、笑顔で学校生活を過ごすようになった。


 ある日、私は帰りに公園に寄った。
 幼い頃、彼と2人でよく遊んだ公園。
 見渡すと、その頃の思い出を今でも思い出すことが出来る。
 私は何気なく、彼が好きでよく遊んでいたブランコに乗った。
 そのブランコには、彼がつけたキズが今でも残っていた。
 彼はどこに行ったんだろう…。どうして早く帰ってきてくれないんだろう…。
 そう思うと、少し涙が出た。
 でも私は涙を拭き、笑顔を作る。
 ブランコから立ち上がったその時、目の前に見覚えのある後ろ姿が見えた。
 同じ制服を着ていたし、身長も同じくらい、背格好も似ていた。
 もしかしたら、と思い咄嗟に呼び止める。
 しかしその人は彼ではなく、まったくの別人だった。
 私は人違いだと言い、謝った。
 その雰囲気が妙に思ったのか、その人は私に何かあったのかと尋ねてきた。
 誰かに言ったら楽になるかも、そう思った私は話してみようと思った。
 私達はとりあえずベンチに座った。するとその人は1本の缶コーヒーを私に手渡した。
 お礼を言い、それを一口飲んだ後に私は話した。
 『折原浩平』という人物のこと、その人物が私の目の前から消えてしまったこと、そして私は彼を待ち続けているということ。
 するとその人は楽になる方法があると言った。
 私は藁にもすがりたい気持ちで、それを聞いた。
 その方法とは、意外にもあっさりしたものだった。
 『折原浩平という存在を忘れる。最初からいなかったということにする』というだった。
 それが出来ればどんなに楽だっただろう。それが出来ないから私は辛いのに。
 それに、もし私が彼を忘れてしまったら、誰が彼を待ってあげるんだろうか。
 だから私は言った。それだけは出来ないと。
 でも話して気が楽になったことは確かだった。そのことに関しては私はお礼を言った。
 そして『彼を待ち続ける』という決心がより固まったような気もした。
 その人はただ一言、『そうか』と言った後、立ち去ろうとした。
 私もそこから立ち去ろうとした。その時だった。
 その人は言った。強く願っていれば必ず彼は戻って来る、と。


 そして季節は過ぎ、3月となった…。
 綺麗な桜が舞い散り、春を予感させる時期。
 それと卒業式のシーズンでもある。当然、この学校にも卒業式はやってくる。
 在校生の参列は基本的に自由なのだが、私は部活での先輩を見送るために卒業式に参列した。
 卒業生1人1人の名前が読み上げられていく。
 意気揚揚と返事をする先輩、涙する先輩、その反応は様々だった。
 親しかった先輩に花束を渡し、私は帰ろうとした。
 その時、誰かに呼び止められた。
 振り返ると、そこには深刻な顔をした1人の女子生徒がいた。卒業証書とその筒を持っていることから、卒業生の1人だということが分かる。
 私はその先輩を1度だけ見たことがあるような気がした。
 そう、それはまだ彼が存在していた頃。掃除をさぼろうとした彼を捜して屋上に行った時だった。
 その時に彼と一緒に何かを話していた女性、それがこの先輩だった。
 名前は『川名みさき』と言った。目の不自由な先輩なのだろうか、その瞳には光がなかった。
 その川名先輩が、私に何の用事があるのだろうか。彼のことは覚えていないはずなのに…。
 しかし川名先輩は私に、彼のことについて尋ね始めた。
 信じられなかった。私以外に彼を覚えている人がいるなんて。
 実際、一緒に住んでいた親戚のおばさんでさえも彼のことは忘れていたのに。
 信じられなかったけど、川名先輩は確かに『折原浩平』の名を口にした。
 どうして川名先輩は彼のことを覚えているのだろう。
 でも、そんなことはどうでもよかった。
 彼のことを覚えている人が私以外にもいる。
 その事実が何よりも嬉しかった。
 川名先輩はいろいろ話してくれた。私も彼のことをいろいろと話した。
 深刻な顔をしていた川名先輩は、彼の話を始めると笑顔になった。私も久し振りに心からの笑顔になっていた。
 そして私は川名先輩に話した。
 彼が消えて、私は今でも待ち続けていることも…。
 それを聞いて川名先輩は納得したような顔をした。
 やはり川名先輩の周りでも『折原浩平』という存在がなくなっていったのだと言う。
 川名先輩自身も忘れかけたことはあったらしい。でも川名先輩は忘れまいと必死に努力したと言う。  辛くなったこともあったと言う。でも自分が忘れたら、誰が彼を待つのか、と思うと忘れたくても忘れられなかった。  その気持ちは、驚くほど私と似ていた。
 川名先輩は言った。来年の卒業式に必ず参列すると。
 そしてその時に『折原浩平』の名が言われることを信じていると…。
 私と川名先輩はお互いに何があっても彼を忘れずに待ち続けることを約束し、別れた。
 そのことがお互いに一種の支えになるような気もして、少し気が楽になった気がした。


 そんな約束を交わして約1ヶ月が過ぎた……。

 季節は流れて4月。私は3年になり、周りは受験一色となっていた。
 私は音楽系の短大に進むと決めていた。先生達もそうするだろうと思っていたらしいので、特に何も言われなかった。
 しかし私は去年の今頃は受験して普通の大学に通おうと思っていた。しかし、そうせざるを得なかった。
 恐らく勉強に身が入らなかっただろうから。学校での成績を維持するので精一杯だった。
 しかし彼がいない生活にも次第に慣れていった。笑顔も自然に出るようになっていった。
 それが怖かった。このまま、彼のことを忘れてしまいそうで。
 彼を忘れないように、その意味でも私は今でも学校にあのぬいぐるみを持って行っていた。
 そして暇があるとそのぬいぐるみを見つめている自分がいた。


 そして3年に上がって約1ヶ月ほどした頃だった。
 その頃から、クラスの男子が私に声を掛けてくる回数が多くなってきた。
 以前から好きだったとか、付き合って欲しいとか、そういうことを言われることが多くなった。
 しかし私は1度も首を縦には振らなかった。
 何故なら、私の心の中にはまだ彼がいたから…。
 彼を忘れて他の誰かと、なんて私には考えられなかったから…。
 だから私は、その誘いの全てを断り続けた。
 そんなことがあってから更に一週間ほどした頃だっただろうか。佐織が私に尋ねてきた。
 内容は、どうして誘いを断り続けているのか、ということだった。
 その時に私は『佐織になら…』と思い、その理由の全てを話した。
 にわかには信じられない話かもしれない。けれども佐織は最後までしっかり聞いてくれた。
 私が話し終えた後、佐織は少し心配しながらも納得してくれたようだった。


 それからだった。佐織が私を誘う回数が妙に多くなったのは。
 日曜や祝日になると、よくどこかに行こうと誘ってくれた。
 そしてそのメンバーに必ずと言っていいくらい住井君がいた。
 どこに行く時でもそうだった。近くのお店に寄り道する時も、みんなで一緒に遊びに行く時も。
 周りが私と住井君を一緒にさせようとしてるのが分かった。
 そして、住井君が私に好意を持っていることも何となくだけど感じていた。
 私自身も、少しずつ彼に心を開くようになった。
 それからまた1ヶ月ほど経った。
 ある日、佐織が私に話し掛けてきた。
 その時、私を頻繁に誘ってくれた理由を話してくれた。
 佐織は去年のある時期から、私の様子がどこかおかしいと感じていたらしい。
 確証はなかったし、そんな素振りはまったく見えなかったから自分の勘違いだと最初は思っていた。
 だけど私が彼の話をした時、やはり自分の感じてたことは間違いじゃなかったと確信した。
 だから少しでも私を励ます意味も込めて、頻繁に誘うようにしたという。
 佐織が私の話を信じていたかどうかは分からない。
 でも、その心遣いが何よりも嬉しかった。


 そして春も終わりを告げようかとする頃。
 今日は、彼の18回目の誕生日だ。
 いや、正確には『だった』と言う方が正しいのかもしれない。
 彼は今はいないのだから。
 それでも私は彼の為にバースデープレゼントとケーキの材料を買った。
 考えてみたら、彼の為にケーキを作るというのは初めてだった。
 そして私の部屋で、1人でケーキと向き合い、18本の蝋燭を立て、バースデーソングを歌う。
 1人でケーキにナイフを入れ、1人で蝋燭を消し、1人でお祝いの言葉を送る。
 その祝ってもらうはずの相手はいないのに…。
 でも、だから私は彼の誕生日を祝った。
 誕生日に誰にも祝ってもらえないなんて、あまりにも悲し過ぎると思ったから。


 そして季節は夏を過ぎ、秋となる。

 その翌日は文化祭だった。恐らく放課後も生徒の大半が準備に大忙しとなるだろう。
 私は日直なので授業の合間に少しでも片付けておかないといけない。
 そんな時だった。住井君から誘いがあった。昼休みに大事な話があるからと屋上に誘ってきた。
 どんな話なのか、何となくだけど想像が出来た。
 そして昼休み。私は昼食を食べ終えると、屋上に向かった。
 そこでは既に住井君が待っていた。屋上の、たまに吹く風が心地良かった。
 そして住井君は予想通りの言葉を私に言った。
 実際に私も住井君には多少なりとも好意を持っていたし、住井君なら彼を忘れさせてくれるかも、と思ったこともあった。
 それでも私は首を横に振った。
 すると住井君は私に尋ねてきた。その時に彼の口から『ぬいぐるみの彼』という言葉が出てきた。
 住井君には話したことはなかったのだが、恐らく佐織が話したのだろう。
 私は首を縦に振った。
 住井君は私の話を聞くと、それじゃあ仕方ないと言って、笑顔で去ろうとした。
 私は住井君に謝った。その後、住井君の口から発せられるはずのない名前が出てきた。
 私は驚いた。どうして住井君の口から彼の名前が出てきたんだろうか。
 私はそのまま屋上で少し考えた。もしかして彼が帰ってきたのだろうか。
 そう思うといても立ってもいられずに、私は駆け出した。
 そして私はドアに手を掛けて開けた。
 階段を駆け下り、すぐに教室に向かう。
 しかし、そこに彼の姿はなかった。
 少し落胆すると、私は自分の席に戻った。
 日誌がまだ半分くらい残っていたので、それを片付けようと思ったからだ。
 恐らく、昼休みの間に終わるだろう。
 そして、私が日誌にペンを入れ始めた直後だった。
 急に教室内が騒がしくなる。
 誰かが来たのだろうか。何やら懐かしむような声が聞こえる。
 でも私は顔を上げて見ることはしなかった。
 私は今日は日直だから。今はこの学級日誌を片付けないといけないから。
 いや、あえて顔を上げなかったのかもしれない。
 その人物が誰なのか、私には分かった気がしたから。
 次第に足音が近づいてくる。そしてその足音は私の目の前で止まった。
 私は不意に顔を上げて、その人を見上げた。
 そこには私のよく知っている、凄く懐かしい顔があった。
 照れているのだろうか、彼は真っ赤な顔をしながら頭を掻いていた。そして何かを言おうとしていた。
 そして彼はその言葉を私に言った。
 大声で、私の目の前で、みんながいる前で。
 その言葉を過去にも聞いたことがあった。でもその時とは言葉の意味も重みも違った。
 私は少し照れながら、それでも笑顔で答えた。

『うんっ、いいよ』

 to be continue...

                                   後編へ続く



あとがき


・こにゃにゃちわ〜。最近、スキンヘッドにしてみた要です。(実話)
 お陰でバイト先の社員に『それは流石にマズイ』と言われ、バイト中は終始帽子を被ってたりします。

 中編では、浩平を待ちつづける瑞佳の『強さ』みたいなものを表現したかったでんですけど、全然表現されてません。(汗)
 やはり想像した通り、少し長くなってしまいました。と言うか長くなって当然ですね。
 原作ではかなり月日が経っているわけで、それを文章で表現しようって言うんだから…。2年から3年になるわけですし。
 まず前編から読んで下さってる方は少し疑問がおありでしょう。どうしてこの時点で浩平が戻って来てるのか、ですね。
 ここで浩平を登場させちゃった理由は『後編で後日談みたいにした方がしっくりくる』と思ったからです。
 最初に完成させた時は瑞佳達が3年に上がる前までだったんですよ。つまりみさき先輩が卒業する日ですね。
 後で完成した後編を読んで『なんだかなぁ』と思い、中編にくっつけちゃったわけです。
 んで後編のラストに演出として一言だけセリフを入れたので、ここのラストでセリフ入っちゃってます。
 演出としては面白い感じになったのでOKということで。(ぉぃ)
 しかもかなり強引にもっていってますね。文才ないなぁ、僕。(汗)
 まあセリフ自体は原作とまったく同じなんですけどね。こういう場面でのセリフは下手に小細工しない方がいいと思って。
 だから別にここで読み終わってもOKなんですよね。まあ作者としては最後まで読んで欲しいんですけどね。(笑)
 書き直したというか思い直したというか、とにかくそういうことです。少し手直しもしたしね。
 でも後編を中編にくっつけたということは、後編を改めて書く派目になる…のか?
 しまったぁ!! ただでさえ才能も時間もないのに、また考えろっつ〜のかよっ!!!(三村っぽく)
 しかも改めて読むと、まったく瑞佳っぽくねぇ!
 特に浩平の誕生日。暗すぎるぞ、瑞佳!! 自分で言うのもなんだけどこんなの瑞佳じゃねぇっ!!!(滝汗)
 もおいいもん!! 瑞佳は瑞佳だもん!!!(謎)

 まあ言い訳&駄文&開き直りはこれくらいにして、続きを…。(^^;;
 今回もちょっと原作と設定を少し変えてみました。
 瑞佳以外にも浩平を覚えているキャラを出してみようと思ったわけですな。その方が話が盛り上がるし。
 と言うか、そうでもしないと瑞佳がただ浩平を待ってるだけのつまらない作品になっちゃうような気もして…。
 ただ少し不自然でしたね。『何でみさき先輩が瑞佳のことをそんなに知ってるの?』と突っ込まれそうです。(^^;;;
 まあもしかしたら、ああいう形で面識はあったのかもしれないし。許して。(爆死)
 原作では瑞佳とみさき先輩との接点はあまりないのですが、こういうのもありかなと。
 実は茜も覚えているって設定にしたかったんですよね。その方が後編が書きやすいし。
 でも瑞佳と茜をどうやって絡ませるかがなかなか思い浮かばなかったので結局ボツに。悔しいなぁ。
 読み返してみると、しつこいくらい『彼がいない』『彼がいない』って書いてますねぇ。
 でもこれくらい悲しかったと思うからOKでしょう、多分。(滝汗)
 つーか佐織がメチャクチャいい人に見えますね、これだけを読むと。原作では目立たないからよく分からないのにw

 他に説明しないといけないのは…公園で瑞佳が会う1人の男。これですね。
 実は一応『氷上』ってことになってます。何となく浩平と似てるような気もするし。
 特にOVAでは見分けが付かなかったくらいだからね、浩平と氷上。(爆)
 原作では浩平が戻って来る時期というのは詳しくは語られなかったんですけど、僕が勝手にこの季節にしちゃいました。
 あと最後に、今回もこんな作品を最後まで読んでくださって有難う御座います。
 本作品は次で最後になりますけど、どうか暖かい目で見守ってください。(謎)

2003.5.5 風が見える日(OVA版ONE〜輝く季節へ〜 川名みさきキャラクターソング)を聴きながら      

                       
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