・まえがきとか

 しゃっす! 水樹奈々さんのファンクラブに入って浮かれ気分の要っす。
 今回はどうせだから『前書き』というものに挑戦してみます。
 まあどうせだし、これからもこういうのを書く機会があるかもしれないし。
 別に作家になりたいってわけじゃないけど。
 そうだなぁ、何を書きましょうか。とりあえずこの『後編』の元ネタでも言いましょうか。
 きっかけは地元のお花見の名所に行った時ですね。
 満開の桜とお花見に来てる高校生らしき集団を見た時に『これ、使えるな』と何気に思ったわけですよ。
 お陰で彼女に『何考えてるの?』突っ込まれて、言い訳に苦労したんですがw
 あとは僕が持っていた『ONEのほん』という同人誌ですね。
 実はこの同人誌を1〜7まで持ってたりするんですが。でも肝心の『Eternal』は持ってない…。
 でも状態もいいし、まとめてヤフオクとかに出したらまあまあの値が付きそうな感じ。(爆死)
 あとこの作中の設定ですが、季節は当然『春』で原作から2年後となってます。
 つまり瑞佳達は大学や短大に入りたてってことです。と言うか普通に考えるとまだ通ってないです。
 それぞれの進学先とかは作中で語る予定なので、シークレットにしますね。
 まあとにかくそんなこんなで考えた話だったりします。
 この展開なら全キャラ登場させるのも、そんなに難しくはないし。
 とにかくそんなこんなで作ったいわゆる『締め』の作品、どうぞ〜♪

2003.5.10 Eternity(OVA版ONE〜輝く季節へ〜OP)を聴きながら


前編




 最初はその意味を読み取ることは出来なかった。
 必死で私を引き止めてどこかに行こうと誘う彼、授業があるからとそれを断る私。
 わざわざ授業のある日に、2人でどこかに行く必要なんてあるのだろうか。
 そんな私の疑問をよそに、彼は私の手首を強く握って誘う。
 私の手首に痛みが走り、咄嗟に彼の手を振り払う。
 その時の彼の表情を私は今でもよく覚えている。そしてその表情の意味が今ならよく理解出来る気がする。
 焦っていたんだと思う。彼にはもう時間が残されていなかったから…。
 そのことが私にも理解出来たのはもう少し後になる。
 思い返してみると、私や彼の周りで様々な変化があった。『折原浩平』という存在がこの世からなくなり始めていた。
 みんな、彼のことを忘れはじめていった。
 最初はクラスメート、そして七瀬さんや住井君、そして一時は私自身も…。
 何も気付かずに私は家に帰る。
 すると買った覚えのない、1つのうさぎのぬいぐるみ。
 それが私に彼のことを思い出させるきっかけとなった。
 でも、気付いた時にはもう遅過ぎた。
 もう彼には時間はなかった。それは私にも何故か分かった。
 だから私は捜した。彼を、折原浩平を必死に捜した。
 学校以外で心当たりのある場所は全部回った。
 彼の住んでる家、彼がよく通っていたお店、昔よく一緒に遊んだ公園、そして私の家…。
 でも、どこにも彼はいなかった。
 私は少し絶望していた。もう彼と出会うことは出来ないのだろうか…。
 そんな時だった。
 横断歩道を渡ろうと信号待ちをしている時、向こう側に彼の姿が見えた。
 私は平常を装った。今すぐにでも抱きつきたかったけど、その気持ちを必死に抑えて。
 彼は私に気付いたのか、少し動揺の色を見せるが、すぐにいつもの顔に戻る。私も彼のことを忘れたままだと思っているのだろう。
 歩行者信号が赤から青に変わる。
 お互いに近づいていく。1歩、また1歩…。
 そして彼と私の肩がお互いにすれ違う。お互いに表情を変えずに…。
 互いに後ろ姿を向けたその直後、私は振り返る。
 そして私は彼を抱き締めた。後ろから思いっきり。
 明らかに彼は驚いていた。後ろからだったのでその表情はよく見えなかったが、それが分かった。
 私はその時の自分の気持ちを素直に言った。彼に言いたかった、伝えたかった。
 すると彼は振り向いてくれた。そして正面から私を抱き締めてくれた。
 それが、その時は何よりも嬉しかった。
 私の目の前に彼がいる、そして喋り掛けてくれる、抱き締めてくれている。その事実が嬉しかった。

 そして私達は公園に行った。
 それは彼の希望だった。理由はあえて聞かなかった。
 公園の芝生に私は座る、彼は私の膝に頭を置く。
 そしてお互いに他愛のない世間話をする。いつもと、今迄と同じように会話をする。
 それを彼が望んでいるように思えたからだ。いや、私が望んでいたのかもしれない。
 例え自分達がどんな状況になっていようとも、いつもと変わらぬように…。

 そして、遂にその時が来てしまった。
 急に私の膝が軽くなったかと思うと、気付いた時には彼の姿はもうなかった。
 自然と、涙は出なかった。
 何故なら、私は信じていたから。

 彼は必ず戻って来る、と…。


 to be continue...

                                   中編にへ続く



あとがき


・にょきすく〜。『アイドルトラップが面白い』と思った要です。
 しかし結構面白いですね、あれ。あれがヤラセでもそうでなくても面白い。僕も夢見心地になりたいです。
 その時のアイドルは水樹奈々さんで…って馬鹿だな、僕。有り得ないっつーの。(爆)
 今回はONEのSSを作ってました。
 考えてみたら、ONEが僕の中では1番心揺さぶられた作品のような気がします。萌えとか抜きで。
 今回のSSは『浩平が消える直前から、再び現われるまで』で、前、中、後編の3編で構成する予定となっています。
 でも友達から聞いた話では、どうやらドラマCDに同じような話が収録されてるとか…。本当だったらヤバイかも。(^^;
 ちなみに前編は浩平が消えるまで、ですね。
 つーか難しい! この作品のSSはどうしてもうまく書けないっ!!
 まあそれまでの作品がいい作品だったのかと聞かれると、アレなんですけど…。
 前編で書きたかったのは、瑞佳の素直な気持ちを表現したかったんですけど、いかがでしょう?
 原作でも語られるシーンなので少しは作りやすかったのですが、少しオリジナリティを出したいなと思いました。
 そこで思い付いたのが、『セリフは一切なし』ということです。
 『セリフは一切なし』というのは、この方がシリアス感が出ると思ったからです。実際に効果があったかどうかは微妙ですが…。
 と言うか、僕はSSや小説を書く時はセリフ多めだからかなり苦労しました。
 少し不自然なシーンがあったような気もするので一応、セリフ有りバージョンも書く予定でいます。
 内容は変わらないと思うので、好みによってお好きな方をどうぞ。
 他にこだわった部分としては、出来る限り『浩平』ではなくて『彼』と表現するようにしました。
 この方が何となく小説っぽいと思ったし。まあ無駄なあがきかもしれないんですけどね。(^^;
 はてさて、問題はこの後なんですよね。難しくなりそうだなぁ。
 というか現段階で1番恐れてるのは『ものすごく自虐的なSSになりそうで怖い』ってことですね。
 まあ話が話なので仕方ないと言ってしまえばそれまでですけどね。ここで僕の技量が試されるわけですな。
 てなわけで今回もこんなつまらない作品を読み続けてくださって感謝します。
 次は中編ですが、期待はせずにお待ちくださいね。(マテ)

2003.4.28 青空(Air 挿入歌)を聴きながら      

                       
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