このお話を読まれる前に・・・


 この話はKanonを中心とするKEY関連のキャラクターによる逮捕しちゃうぞのパロディーです。  キャラクターを一部壊していたり、名前だけ同じで完全にキャラクターが違っているキャラクターもいますので、ご了承下さい。



 北の大都市華音市、商店街を中心に栄え、自然のひろがるものみの丘や特殊なデザインの高校がある。
 特徴的な建物と言えば、全長200mの華音の塔があり、隣接都市に永遠市、大空市、がある。
 物語は華音市にある華音警察署に新任の婦警が配属されるところから始まる。
 申し遅れたが、私はナレーター。この物語のアホ作者の分身でもある。以後お見知りおきを。








逮捕しちゃうよっ!!名雪&香里

ぷろろ〜ぐ 「親友との再会は鬼ごっこ!?」



ブオオオオオオオッ ブオンブオオオオオオオッ

「う〜寝坊しちゃった〜。時間無いよ〜。遅刻しちゃうよ〜。」

 とぼやきながら野球帽風のヘルメットから蒼いロングヘアーをなびかせて小型のバイク(車種はHONDAモトコンポ)を飛ばす若い女性が一人。
 凄く焦っているようなのだが、間延びした口調の為かあんまり緊張感が感じられない。
 顔立ちは少女のような雰囲気と大人の女性の雰囲気両方を併せ持つなかなかの美人である。
 彼女の名前は水瀬 名雪。彼女がこの度華音署に配属される新人婦警である。



 初日から遅刻スレスレらしい。これからの名雪を暗示しているかのようだ。

「やっぱり昨日ねこさんの特集ビデオを遅くまで見てたのが悪かったのかなぁ〜?」
「うにゅ〜名雪ちんぴんちっ。」

 おいおい名雪ちゃんそれはキャラが違うと思うぞ?

「ナレーターさんいちいち細かいよ〜。」
と、バイクを止めて抗議する名雪。

 こらこらナレーターに突っ込まない。それより時間は大丈夫なのかい?

「こんなことしてる場合じゃなかったんだよ。急がなきゃ。」
と、慌ててバイクを走らせたのだが、バイクを走らせた途端踏み切りにつかまってしまう。

「う〜こんなに悪いタイミングで踏み切りが降りるなんて作者の陰謀だよ。極悪人だよ〜。」

 と作者にぶーたれる名雪。だって、話の展開上しょうがないだもん。

「困ったなぁ〜。このまま待っていたら本当に遅刻しちゃうよ〜。」

ますますピンチな名雪。

「しょうがないよね。遅刻しない為だもんね。別の道に行こうっと。」

とその場で反転して逆走を開始する。





 しかし、悪い時に悪い事が重なるのがこの世の常らしい・・・
 逆走した早々一台のミニパト(車種はHONDAのトゥデイ)に見つかってしまったのだ。

「名雪ったら、初日早々遅刻寸前な上に道交法違反までするなんて。」
とミニパトの中で一人の婦警が呆れた顔でつぶやく。どうやら名雪の事を知っているらしい。

 その婦警は知性的な顔立ちに、ゆるやかなウェーブがかかった茶色の髪をしているかなりの美人である。
 彼女の名前は美坂 香里。彼女も半年ほど前に華音署に配属された婦警である。

名雪は「お願いだよ〜、今回ばかりは見逃して〜」と願って全力で逃げ出す。

「さすがに見逃すわけにはいかないわね。」
と香里はミニパトを発進させて名雪を追いかけた。

「うわぁやっぱり追いかけてきたよ〜、う〜モトコンポとミニパトとじゃ直線だと勝負にならないよ〜。」

「だったら。必殺ショートカット走法だよ〜。」
と近くにあった公園に飛び込んだ。

 公園の入り口には柵があったため小型バイクのモトコンポなら入れるが、車では入れそうもない。

「ふふっ、なかなかやるじゃない。でもこんなんで振り切れるなんて思ったら大間違いよ。」
と不敵に笑う香里。

「これであきらめてくれるかなぁ〜?」
と公園を横切って反対側の道路に出て様子を見て見ると、ミニパトはしっかり回りこんで待ち伏せしていた。

「やっぱりだめだったよ〜。」
とさらに逃げる名雪とそれを追うミニパト。





 その後も名雪とミニパトの追走劇は続いた・・・
 名雪は、ある時は立橋を絶妙なバランスで駆け上ったり、モトコンポを抱えて階段へ逃げたり、塀を走ったりとかなり人間離れした動きで逃げ回ったが、ミニパトは土地に慣れているという点を生かして的確に名雪を追いつめた。
 結局、名雪が目の前に飛び出してきた猫を助ける為にモトコンポを飛び降り、猫を抱きしめて地面に転がりこんだ事で追走劇は終焉を迎えた。モトコンポはゴミの集積所に突っ込んでタイヤだけが空回りしていた。




「痛かったよ〜。でも、良かった。ねこさんは怪我してない。」
と、顔を真っ赤にして、涙を流しながらも猫の無事を喜ぶ名雪。名雪は無類の猫好きなのに猫アレルギーと言うあまりにも不憫な体質なのである。

「名雪、怪我は無い?」

ミニパトから降りてきた香里は名雪に問いかける。

「うん、わたしは大丈夫。あれ?どうしてわたしの名前知ってるの?」
とハテナ顔の名雪。

「何よ、親友の顔を忘れたとは言わせないわよ?」
とちょっと不満気な表情の香里。

「ああっ香里ぃ〜。久しぶりだね〜。警察学校以来だよ〜。」
「ええ、お久しぶりね名雪。それはともかく、あんたいくつ交通違反したか知ってる?」
「え、ええっと〜〜(汗)」
冷や汗たらたらな名雪。

「本当なら一発で免停なんだけど、自分の身を挺して猫ちゃんを助けたから今回は勘弁してあげるわ。」
「で・も・ね、次は無いから覚悟しときなさいよ。」
と笑いながら注意する。

「うん、ありがと香里」
「さてと、時間も無いみたいだから署まで乗せてってあげるわ。バイクを後ろに積んで隣に乗りなさい。」
「とりあえず、華音署へようこそ。これからよろしくね、名雪。」
「うん、こちらこそよろしくね、香里。」

 そしてバイクを乗せたミニパトは署へと走り出した。
 こうして再び出会った親友。彼女達の愛と勇気と友情とえっちでお約束な物語の幕が上がる・・・







はずである(汗)


名・香「「オイッ」」




 続く

                                   第一報告書へ続く




                     
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