お客様の質問で今までで1番多いのは、やはり「セル・ドールってどんな意味ですか?」「なぜその名前にしたのですか」です。
“Sel D'or”は、英語で言うと“Solt of Gold”つまり“金の塩”です。昔ドラマ化もされた某マンガの中に、同名のレストランが登場しているので「そこからとったのですか?」という方もおられましたが・・・そうですね、あんなに豪華なレストランだと良かったのですが・・・実は違います。昔、フランスで働いていた時、お店の名前に“D'or”(金の〜)とつくところが何軒かありました。大切にしているものや誇りに思うものに“D'or”とつけて店名にしていたようです(地名になっていることもありましたが)。そこで、料理の基本であり、その料理を司る「塩」にこだわりたいという思いで“Sel D'or”と名づけたのです。
 ・・・こう書いていると、いかにも考え抜かれた名前のようですが、実は裏話があります。当初、もうひとつ名前の候補があり、そちらの方に決定しかかっていたのですが、名前を提出する直前になって同じ名前のケーキ屋さんがあることが判明し、変更することになったのです。その名前は、フランスで初めて働いたレストランがある街の中央駅の名前で、その響きが気に入っていたのですが・・・その街には有名なケーキ屋さんもありましたので、もしかしたらそこで修行された方なのかもしれませんね。ちなみに、その名前の意味は“神の息吹”というものでした。(どこのケーキ屋さんかわかりますか?)
 名前のことだけで、スペースがほとんどなくなってしまいました。「塩」といえば、去年あたりから塩を使ったお菓子が流行しているようですね。フランスでも、ブルターニュ地方という塩の名産地のお菓子屋さんが作った「キャラメル・サレ(塩キャラメル)」がブームになりました。セルドールも負けずに挑戦したのが、1月のデザートの「塩風味の温かいチョコレートケーキ」です。お客様からも好評いただいており、うちの定番にしたいと思っています。機会がありましたらご賞味ください。 

セルドールの意味

 よくメニューをご覧になったお客様から、「(どんな料理か)全く想像がつかない」「カタカナばかりで難しい」と言われることがあります。確かにメニューには、普段聞きなれない言葉が並んでいますね。それは、少しでもフランスを感じていただきたくて、料理の名前にはあえてフランス語を使っているからです。フランス料理の楽しみは、「どんな料理が出てくるのかな・・・」と、メニューを選ぶところから始まっていると思います。 
とはいえ、全く手がかりがなければ料理は選べません。参考までに、よくメニューに使う言葉を並べてみましょう。
★ロティ,ソテー,ポワレ,グリエ : それぞれ微妙に違いはありますが、「焼く」という調理方法です
★ブレゼ : 弱火で蒸し煮にしたもの
★ヴァプール : 蒸したもの
★グラティネ : いわゆる「グラタン」で、焦げ目をつけて焼き上げたもの
★ムース : お菓子にもありますが、「泡」という意味で、卵や生クリームを泡立てたものを混ぜて柔らかな口当たりに仕上げたもの。
★ミキュイ : レア状に加熱したもの
この辺は調理方法に由来する名前ですね。次に形状からつく名前は、
★テリーヌ : 「テリーヌ型」という長方形の型で仕上げたもの 肉や魚を蒸して固めたり、ゼリーで冷やし固めたりします。
★ガトー仕立て : 見た目をお菓子(ガトー)のように盛り付けたもの
★ミルフィーユ仕立て : ガトー仕立ての中でも、食材を層のように重ねて「ミルフィーユ」というお菓子にみたてて盛り付けたもの
★ティンバル,セルクル : 円筒状の型
★クリュ : 生の状態
 こんなものでしょうか。とにかく分かりにくいときには、近くにいるスタッフにお気軽にお聞き下さい。そして、ゆっくり料理を検討してみてください。本場フランスのレストランでは、食前酒や軽いおつまみを食べながらメニューを選びます。選ぶのに30分以上かかることもよくある話で、彼らはかなり真剣に悩みます。その真剣さが、フランスの食文化を現しているように思います。選ぶときも、食べるときも真剣勝負なのですから。

料理の名前

 おかげさまで、3月1日でセル・ドールは6周年を迎えることができました。「6年」という歳月の重みに、身の引き締まる思いです・・・実は、私には娘が二人おりまして、長女のほうが店と同じ歳になります。6年前には小さな赤ん坊だった娘が、今年の春には小学生になります。セル・ドールはどのくらい成長できたでしょうか・・・・まだまだひよっこですが、今日を凝視し一歩づつ進んでいきたいと思います。
 セル・ドールには、オープン当初から続く看板メニューが5つあります。
1. ウニのカクテル 
  グラスに、にんじんのムース・ウニ・コンソメのジュレをつめてカクテルに見立てた前菜で、にんじんの味がウニの雑味を消して、とろけ
  るような食感と甘みをひきだす最高のマリアージュです。
2. エスカルゴのブルゴーニュ風
  伝統的なレシピを、下処理から丁寧に仕上げたもので、殻に身とパセリとニンニクのバターをつめて焼き上げます。バターの味がポイ
  ントで、ワイン好きの方にファンの多い一品です。
3. アルザス風オニオンタルト
  特に女性や若い方に好評で、クリーム化した玉葱の甘味とベーコンの香りが絶品です。熱々のタルトに白ワインを合わせて召し上が
  っていただきたいですね。
4. フォアグラのポワレ
  フォアグラには鴨とガチョウのものがありますが、うちでは可能な限り鴨を使い、表面をカリッと中をとろりと仕上げます。フレンチの
  醍醐味といえる一品です。
5. 和牛フィレ肉のロティ
  以前シェフを務めていたステーキハウスで鍛えられた肉の選択眼と扱い方を駆使し、焼き方にこだわり、肉の味を殺さぬようサラリとし
  たソースで仕上げる一皿は、店一番の人気メニューです
 これらの料理は、スタイルは変わらないものの、少しづつアレンジを加えてより良いものを目指し続けています。その結果が、お客様に変わらない支持をいただける人気メニューであり続けているのだと思っています。これからも現在進行形でがんばりたいと思いますので、よろしくお願いします。

看板メニュー

  近頃、「ヨーロッパに行ってきました」というお客様からのお声をいただきます。ヨーロッパの冬は寒いですからね、これからがいいシーズンです。お話の中で、「やっぱりフランス語は難しいわ」「フランス人はプライドが高くて英語では聞いてくれないから・・・」といわれることがあります。確かに英語で話しかけても答えてくれないフランス人は多いですが、これは「プライドが高くて英語では話さない」というよりも、「いまいち英語に自信がないので話さない」方が多いようです。実際、フランス語で「Excusez-moi(すみません)」と声をかけてから話し始めると、聞いてもらえることが多いのです。日本人も、いきなり英語で話しかけられると「いやちょっと英語は話せないんで・・・」と逃げてしまいますが、片言でも「アノ、スミマセン」と言われると足を止めて聞いてあげる人が多いのと同じではないでしょうか。そう考えると、ちょっとフランス人を身近に感じられますよね。
 フランス語の難しさは、大半が発音にあるといわれます。そこで、全くフランス語を話せなくても、辞書を片手に1人旅ができるコツを紹介しましょう。それは、 @聞こえるとおりに真似る ARの発音の「ラリルレロ」は、のどに何かつまった感じで「ハヒフヘホ」と言う という2つです。例えば買い物後に店を出るときに、正確には「Au revoir(オゥ ルヴォワー)=さようなら」ですが、フランス人の言い方だと「オゥ ヴァ!」としか聞こえません。実際、「オゥ ヴァ!」と言うとちゃんと通じます。Aは、例えば「Paris(パリ)」は、「パヒ」と言うほうが通じやすいようです。(きちんとフランス語を勉強されている方が聞いたら、あまりに適当なので怒られるかもしれませんが・・・・・)
 又、個人的な意見なのですが、フランス語のイントネーションは関西弁に近いような気がします。例えば「vrai(ヴレ)=本当」という言葉がありますが、《本当にすごい!》の時には「vraiment bon !(ヴレモン ボン)」と言います。これをはじめて聞いたとき、「なるほど、《ほんまもん》ということか」と納得してしまいました。また、コック同士の会話で、話が盛り上がってくると色んな語尾に「ラ」という言葉がつきます。「C'est vrai(セヴレ)?=本当に?」が「セヴレラ!」になって、ニュアンス的には《ほんまかいな》という感じです。この辺は文法的には全く意味のない若者言葉のようなものなので、理解の仕方も感覚的になるのですが、それほど的外れではないと思います。
 今回はフランス語談義で終わってしまいました。次回はもう少し料理のことも書きたいと思います。                   

フランス語について

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シェフのひとりごと

 7月の新しい前菜は、【活ホタテと甘エビのカッペリーニ 夏野菜のソース】です。カッペリーニは、ご存知の方も多いかと思いますが、“天使の髪の毛”といわれる極細のパスタです。パスタと聞くと、「あれ、セルドールはフレンチじゃないの?」と思われる方もいらっしゃるかもしれません。確かにその通りです。これには理由があります。
 今回の前菜は「夏野菜のソース」と言うとおり、野菜をたっぷり使ったソースがポイントです。ソースは2種類で、魚介をあえているのが〔オクラのピューレ〕、そして、いちばん底に敷いてあるのが〔ガスパチョ〕です。このガスパチョは、フランスで夏になるとよく食べられるスープです(もともとはスペインのお料理のようです)。火を使わないのが特徴で、「飲むサラダ」とも言われるように、たっぷりの夏野菜をスパイスとオリーブオイルで仕上げるとてもヘルシーな料理です。とろみにフランスパンも加え、真夏の食欲が減退したときなどはこの1皿で食事になってしまうほどです。この、フランスの夏の定番ガスパチョを、セルドールの夏のメニューに使いたい、というのが私のこだわりでした。しかし、前回の試みでは意気込みとは裏腹にガスパチョを残される方が多くて、正直なところ落ち込みました。なぜ食べてもらえないのだろう?・・・・と、考えているうちに、あることに気付きました。私はガスパチョをソースとして使っているため、そのまま飲むには味が濃いのですが、もともとスープなので水分が多く、食材にからみにくい上に、パンにつけようにも、びちゃびちゃになって食べにくいのです。水分の多いソースをおいしく食べてもらうにはどうすればいいか。そこで注目したのがパスタです。伝統的なフランス料理では、肉料理の付け合せとして幅広の手打ち麺などは使いますが、細いスパゲッティはあまり使われません。しかし、パスタを前菜を作る食材の1つとして考えると、水分たっぷりのソースでもしっかりとからむという特徴は、最適です。これまで何となく「イタリア料理のもの」として見ていた食材ですが、これを使わない手はありません。こうして今回の前菜ができあがったのです。
 ガスパッチョもきれいに召し上がっていただいています。フランス料理にとって、ソースは命です。ソースをきれいに召し上がっていただくと、料理人として非常にうれしく思います。今回のチャレンジで、ソースの食べ方の幅が広がり、今後のメニュー作りに役立ったように思います。

新しい前菜について

 おかげさまで、9月1日より6日間、恒例のフランス研修に行かせていただくことができました。今回の旅は、「塩とバター」というテーマを掲げ、ブルターニュ地方をまわりました。ブルターニュは自然海塩で有名なゲランド地方を有し、酪農が盛んな、まさしく「塩とバター」の地域です。『ひとりごと』でも、しばらく旅行記をお楽しみください。

 第一の目的地は、ブルターニュの中心都市サン・マロです。ここに店を構える「ジャン・イヴ・ボルディエ」の有塩バターは、近年フランス各地のシェフが競って取り寄せ、無塩バターが主流のフランス国内において、有塩バターが市民権を獲得する鍵となったとさえ言われるものです。私達がこのバターと初めて出会ったのも、パリの三つ星レストランでした。口に入れるとさらりと溶けて上品なチーズのような香りが広がり、そこから現れる塩の旨み・・・それ自身が一つの料理のようでした。そのバターと再会できるということで、とても楽しみにしていたのです。
 サン・マロに到着してみると、そこは城壁に囲まれた小さな街でした。道が迷路のように入り組んでいて、お店を見つけるのは難しそうに思われました。ところが実際にはそんな心配は無用でした。街の人に「バターを買いたい」とさえ言えば、「それじゃあ、あそこに行かないと!」と誰もがボルディエの名を口にします。そういえば、さすがフランスだけあって、スーパーでも20種類近くのバターが並んでいますが、これまで《バター屋さん》という存在を見た記憶はありません。そんなことを考えながら、私たちはすぐに目当てのお店にたどり着くことができました。
こじんまりとしたお店の扉を開けると、左右の壁には色とりどりのビネガーや香辛料が陳列され、正面のショーケースには、3種類のバター(オリジナル・海草・スモーク)が山のように積まれています。奥は昔のバターを作る器具が何点か展示されていて、壁にパネル表示もあり、小さなバター博物館といった感じです。私達がいる間に店を訪れたお客さんは、子連れの女の人やおじいさんなど、地元の人のようでした。それぞれ、好みのバターを指定して必要量を伝えると、店のおじさんが木のへらのようなものでバターを削りだして重さを量り、さらにへらを使ってバターをこねていきます。パタパタパタ・・とリズミカルにこねられたバターは、お店の名をプリントした紙に包まれて手渡されます。その様子を見ていて、私は嬉しくなりました。ボルディエさんが、何よりもバターの「練り」の過程を大切にされていることは、本で読んで知っていました。お客さんに渡す直前にもその「練り」を行うことは、職人のこだわりなのでしょう。そんなこだわりが、フランスのバターの文化を支えているのだと強く感じました。

フランス旅行記1

フランス旅行記2

今回はフランス・ブルターニュ旅行記の2回目です。前回は「バター」の話をさせていただきましたが、今回はもう一つのテーマであった「塩」の話をしたいと思います。
セルドールでは、オープン当初からフランスのゲランド産の塩を使い続けています。店の名前が「黄金の塩」ですから、塩は特に重視してきました。
ゲランドの塩は今でも昔ながらの方法で作られ続け、「セルグリ(灰色の塩)」の名で呼ばれています。これは、精製せず、海のミネラル分がそのまま残されているため、塩が少しくすんだ色に見えるためです。そのため、塩にうまみがあり、塩気にもまるみがあります。又、非常に溶けやすいので食材に味がなじみやすく、フランスのレストランでもよく使われています。
かねてより見ておきたいと思っていたこの塩の産地に向かうべく、パリよりTGV(フランスの誇る高速列車)にてフランス北西部の町‘ゲランド’へ向かいました。ゲランドは中世に塩貿易で栄えた、要塞のような城壁に囲まれた小さな町です。城壁の中では、塩や塩関連のおみやげもの、ブルターニュ名物のガレット(そば粉のクレープ)等を売る店がずらりと並んでいました。しかし、残念ながらこの町では塩田を見ることはできませんでした。そこで、私たちはさらに海岸の方へと足を伸ばしました。
観光地化されているゲランドの町に比べて、海岸の町は本当に静かな田舎町でした。駅の傍には大きな倉庫が並んでいて、そのうち開いていた1つの倉庫を覗いてみると、天井をつくような塩の山が2つありました。塩は1年間かけて自然乾燥されるときいたことがありますが、ここがそうなのかもしれません。駅から海岸線の方に向かうと、塩田が見えてきます。ずっと向こうまで干潟のような景色が続いています。塩の収穫時期は大体6〜9月の夏の間なので、うまくいけば収穫作業を見ることができるかも知れないという期待もあったのですが、残念ながら午前中は雨。ゲランドに到着した時には晴れていたものの、太陽と風の恵みだけで作られる塩は天候が命。やはり、作業は行われていませんでした。せめて塩田をもう少し近くで見たいと思ったのですが、近寄ろうとすると、地面がぬかるんで左足が瞬く間に地面に埋まってしまい、それも断念しました。何とか撮れた数枚の写真はホームページで見ることができますので、興味をもたれた方はご覧ください。正直言って、見た目は水田のようなものでした。
海岸の土手のところに立って、塩田以外何もない広い広い空間を見つめていると、何となくブルゴーニュのワイン畑を思い出しました。やはりここも、大自然の力と職人の力とが集結され、ゆっくりと時間をかけて一つの作品が生み出される、そんな場所なのです。ここで生まれたゲランドの塩が、海を渡り、はるか遠く離れた日本の小さなフレンチレストランにまでフランスの味を伝えてくれるのだ、と胸躍るひとときでした。
お久しぶりの『ひとりごと』になってしまいました。
おかげさまでセルドールも7周年を迎えました。8年目も、これまで以上に成長できるように努めていきたいと思いますので、よろしくお願いします。
今年から、セルドールでは新しい試みとして【販売】を始めることになりました。これまでも何度か、「お土産用にお菓子を・・」「パンを買うことができませんか」「オードブルの盛り合わせをしてほしい」・・といったお声をいただいておりました。その度に可能な範囲内で対応してはおりましたが、もう少しきちんとしたものをご用意したいと常々思っていました。そこで今回、特に要望の多かったお菓子について販売させていただくことになりました。商品は【塩生キャラメル】と【ポンポネット】です。
【塩生キャラメル】は、去年訪れたフランス・ブルターニュ地方の【塩キャラメル】をベースに作りました。塩キャラメルは、最近流行の塩スイーツの先駆けですので、私もブルターニュで色々なお店のキャラメルを食べました。その中で、3つ星レストランのブティックで購入したキャラメルは、後味が辛いくらいの塩が加えてあり、その塩がこれまで味わったことがないほど濃厚なキャラメルの味を生み出していました。塩が甘い・・・というと変な気がしますが、塩のうまみがしっかり感じられ、これこそまさに塩キャラメルだと納得させられました。ただ、フランスのキャラメルは日本とは違い、飴のように固くて、食べるとあごがだるくなってしまいます。この味でとろけるような柔らかいキャラメルを作ってみたい・・・と思い、作ったのが今回の【塩生キャラメル】です。塩はフランス・ブルターニュ産のゲランドの塩を使い、材料も作り方も昔ながらの方法で、キャラメルを炊き上げるときに粒子の大きな「グロ・セル」を加えてコクをだし、仕上げに「フルール・ド・セル」をのせてアクセントをつけました。フランスのものよりやや塩を控えましたが、舌の上でとろける柔らかさになっています。
【ポンポネット】は「小さくてかわいいもの」という意味のフランス語で、ひと口サイズの小さな型で焼き上げたお菓子です。3月の7周年記念でプレゼントにした際、好評でしたので今回販売することになりました。今までも食後の焼き菓子としてプレーンのポンポネットをお出ししていましたが、新しく抹茶味とチョコレート味のポンポネットをご用意しました。個人的には抹茶味を非常に気に入っています・・・・。
販売のアイテムも、もう少し増やせればいいなと考えております。お気づきの点やご要望がありましたら、是非お聞かせください。それでは、また。

お菓子の販売

 6月、といえば梅雨ですね。蒸し暑かったり、急に涼しくなったりと、体調を崩しがちな季節です。そこで6月の前菜《あわびとホタテのガスパチョ仕立て》は、季節の野菜と今が旬の貝を使い、ビタミンとミネラルをたっぷり摂れる、身体にやさしいメニューにしてみました。「飲むサラダ」といわれる冷製スープのガスパチョを極細パスタと合わせ、あわび・ホタテ・オクラ・長芋・トマトを盛り込んだ一皿で、仕上げのみょうがのソースがしゃりしゃりと爽やかな香りと食感を与えてくれます。何といっても、あわびを定番で使えるのは旬のこの時期だけです。是非一度、お試し下さいね。
 最近、メニューを作る時に、これまで以上に野菜を取り入れることを心がけるようになってきました。これまで、どちらかといえば「ガルニチュール(添え物)」「彩り」的な感覚でしたが、今ではむしろ主役に近い感じです。自分が野菜を美味しく感じるようになってきた(歳をとってきたのかもしれません・・・)ということもありますが、料理人として “野菜”はおもしろい食材だということに気づいてきたこともあります。同じ野菜でも、加熱の仕方や扱い方によって、味も食感も全く違う顔を見せてくれます。ピューレにして鮮やかな色彩と香りを楽しめるソースにしたり、そのままでみずみずしさと潤いを与えたり、食感を味わいのアクセントにしたりと、まさに万能選手のような活躍ぶりです。また、季節の訪れを伝えてくれたり、国や地方をイメージさせてくれたりと、高いメッセージ力ももっています。まだまだ知らないことがいっぱいです。もっと勉強せねばと思うこの頃です・・・。
 前回の「ひとりごと」で紹介した、《フランス・ブルターニュ産のゲランド塩を使った生キャラメル》は、おかげさまで好評をいただいています。ただ、どうしても作れる数が限られているので(1回分の仕込みで7セットしかできません)、せっかくお声をかけていただいたのに品切れ中のことが度々ありました。大変申し訳ありません。できる限りがんばって製作しておりますので、また是非お試しください。
また、生キャラメルはかなり柔らかいため、店では冷凍庫で保管しています。このため、ご注文いただいてから包装するのに少し時間がかかりますので、購入の際にはできるだけ早めにお声をおかけください。    
野菜は面白い食材
 梅雨が明ければ、もう夏です。今年の夏は、格安の旅行プランが多く、ヨーロッパに行かれる方も多いのでは・・・・うらやましい話です。旅行に行くと、頭を悩ませるのがお土産です。そこで今回は、フランスのお土産の話をしてみたいと思います。
 職業柄、どこへ行っても気になるのはやはり食材で、地元の朝市や街中のスーパーなどに良く行きます。品揃えなどから、土地柄が垣間見れるのが楽しみで、その中からお土産を選ぶことが多いです。おすすめなのは・・・・
@ はちみつ : 様々な種類のはちみつが選べます。日本のものよりコクがあり、料理やお菓子にも使えます(店では生キャラメルに使用しています)。食べやすいのはレモンやオレンジ。ちょっと冒険したいときは栗などがお勧めです。小さい瓶を買って、食べくらべてもおもしろいですよ。
A ハーブティー : 気軽に飲めるティーバッグ型のハーブティーも数多く揃います。お勧めは「ベルベンヌ」。レモンの清々しい香りをもち、さっぱりして心を落ち着ける効果があるといわれます。ハーブティーの女王ともいわれ、フランス人が最も好むハーブティーです。ちなみに、フランスでは、ハーブティーのことをアンフュージョンといいます。
B チョコレート : 「ショコラティエ」(チョコレート専門店)が町に1つはあるほどチョコレート好きのフランス人。まるで宝石のように並ぶチョコレートもいいですが、スーパーに並ぶ板チョコもおいしいです。昔、フランスで働いていた頃、同僚のフランス人に日本の板チョコをあげると、「これはチョコレートじゃないよ」と言われたことがあります。彼らの言うには、日本のチョコはカカオ分が少なく、チョコレートの香りや味が薄いと言うのです。確かにフランスの板チョコは、パキッと割れる硬めで味の濃い、ちょっと昔風のチョコで、チョコレート好きにはお勧めです。本当は、野菜や乳製品(バター・チーズ)がとても新鮮で充実しているのですが、もって帰るのが難しく・・・残念です。また、個人的にはFOCHON(フォション)のコニャック風味のマロングラッセ(包み紙がシルバーのものです)も好きでよく買います。
 食品以外のことはとても疎くて、ブランド品もさっぱりわからないのですが、昔から1つだけこだわって買い続けているものがあります。当店の入り口側の出窓に飾ってあるミニチュアの家と人形です。オペラ通りにある「GAULT」というお店のショーウィンドウでひとめぼれして以来、パリの街並みを夢見て、ちょっとずつ購入して楽しんでいます。毎年少しずつ増えていくので、チェックしてみて下さいね。
フランスのお土産