伊賀鉄道860系の加工(前編)

1   2009年初旬に近鉄の駅などで伊賀鉄道860系の鉄コレが発売になりました。
 欲しかったのですが、発売当日は買いに行けず諦めていた所、 後日もけいや松原さんで動力化加工されたものを、 買う事ができました。
 でも鉄コレって現在の模型のレベルからするとちょっと見劣りして、 苦労して入手した割には満足度が低いんですよね (T T
2   ノーマルの連結間隔です・・・、プラレールより凄いかも。 その他、屋上/床下機器が簡素すぎ、塗りの甘さ、ライト非点灯など不満は沢山あるのですが、 自作する事や値段を考慮すれば、出ただけで良しとしないとダメです。
 とりあえず今回は、最低限の点灯加工と簡単なディテールアップで、 そこそこ見られる様にしてみようと思います。
3   点灯加工の第一ステップとしてヘッドライトおよび標識灯/尾灯部分に穴を開けます。 ヘッドライトは導光材に0.75mmの光ファイバー、レンズ部に銀河のライトパーツを使う予定なので 0.9φで穴を貫通させ、入り口付近のみ1.3φで穴を広げます。
 標識灯/尾灯は0.3φの下穴を開けてから、平ヤスリを細く削った自作ヤスリで穴を角形に広げました。
4   次に標識灯/尾灯の導光材をタミヤ0.4mm厚の透明プラバンで作ります。 まずはプラバンに導光材の形をケガき、何度も現物合わせをしながら 削っていきます。
 今回は標識灯と尾灯の導光材の形は全く同じ形にして、 上下に分割したライトユニットで点灯させる事にしました。
5   標識灯/尾灯のLED基板です。 まず片面一面が銅箔の基板を用意し、カッターで銅箔に縦方向の溝を掘ります。 黄色チップLEDを+と−の電極の間にこの溝がくるように半田付けします。 その下に少しだけ隙間を開けて赤色チップLEDを黄色とは電極が逆になる様に半田付けします。
 後は電極近くに0.5φの穴を開けてリード線を半田付けし、5mm×3mm程度に基板を切りつめます。
6   この基板の周囲を囲む様に0.5mm厚のプラバンで壁を作り、 内部に黄色LED部分と赤色LED部分を仕切る壁を取り付ければLEDユニットの完成です。
 写真は組込み直前の車両本体、導光材、LEDユニット、床下です。 まずは集電加工がいらないM車へLEDユニットを取り付けます。
7   床板は先端の出っ張り取り付け用の穴間を繋ぐ部分を切り取り、 さらに連結器取り付け用穴の出っ張りを削って平らにしておきます。(画像6参照)
 ここに遮光の為に壁全体をつや消しブラックで塗装したLEDユニットを 導光材との位置関係を確認しながら接着します。
8   導光材を車体にセットし、LEDユニットを導光材に差し込みながら車体を床板にかぶせ、 LEDユニットに電源をつないで点灯試験をしてみました。 特に問題なさそうなのでさらにヘッドライトの作業へと進みます。
9   ヘッドライトの導光材は0.75φの光ファイバーです。 まず、左右のライトから車両中心に導くように曲げ加工し、LED側を瞬着で接着して束ねます。 次に、屋根板がはまらなくなるのを防ぐため、天井に溝を掘ります。
 この状態で試験点灯した所、車体からかなり光が透けたので、光ファイバー、天井部、ライト穴内を黒で塗装しました。 写真は塗装が完了してファイバーを仮止めした所です。
10   ヘッドライト用のLED基板は標識灯/尾灯用のを電球色LED1段にしただけです。 これを屋根に明けたリード線穴に通し、点灯させてファイバーの光り具合を 確認しながら位置を決めて接着します。LEDユニットのある部分は丁度クーラがあるので高さ方向には 少し余裕があります。
 接着が完了したらファイバー全体をスーパーXで本止めしておきます。
11   ヘッドライト用のLED基板の左右、上面、正面に0.5mm厚のプラバンで遮光壁を作り、 つや消しブラックで塗装します。なお、正面はファイバー部分を切り欠いて「門」型になっています。
 塗料完了後、正面壁とファイバーとの隙間をスーパーXで塞いで光漏れを防ぎます。
12   ヘッドライト用の配線は戸袋部分を使って銅箔テープで床板に導きます。 まず、天井のガラス板を止める仕切りを2mm程の切り欠きます。 さらにこの部分のガラス板上部も凹型に削ります。
 こうして出来た戸袋上部の隙間から銅箔テープを導き入れ、LEDユニットの導線と接続します。
13   動力ユニットの集電板に標識灯/尾灯ユニットの配線を接続し、 ヘッドライトから降りてきた銅箔テープに給電するための電極を設置すれば配線完了です。 (標識灯/尾灯ユニットのLED設置ミスで配線がクロスになっています(>-<) )
14   線路に乗せて問題なく点灯する事が確認できたら、ガラス板や屋根板、 ヘッドライトレンズをはめてM車の点灯加工は終了です。
後編に続く!