キャンピングカー購入記

きっかけ編
2.出会い編
3.購入編

長文です。軽く読み流してください。m(__)m


きっかけ編
私はキャンピングカーに対して「高価な贅沢品で、お金に余裕のある人のもの」とする固定観念をずっと持っていた。その思いは私だけでなく、ほとんどの人がそう抱いているのではないでしょうか。
それが子供の成長とともに、一緒にアウトドアを楽しみたいとう思いが増して、オートキャンプに出かけるが、テント設営の手間や天候を意識した対応にオートキャンプ自体が邪魔くさくなってきた。当然、雨のキャンプも楽しい部分もあるが、設営や撤収をするのは基本的に私ですから・・・・・。そう思いはじめた頃に知人の誘いで子供とキャンプに参加したが、2人ということもありテント設営をせず、初めて車中泊を経験することになる。車はごく普通の1BOXで凸凹もあり、子供と2人だったのでなんとか寝ることができた。そのときにメリットとして設営/撤収の手間いらずで、荷物の量も少なくてすみ、さらに天候の心配をすることもなく、ずいぶん気持ちにも余裕が持てたところ。さらにまっすぐ足を伸ばして寝ることができたらいいなあ・・・家族みんで車中泊ができたら楽しいだろうなあという気持ちが少しずつ湧いてきたのである。

そんな頃にタイミングよく、近くでキャンピングカーショー開催の広告が目に入り、暇つぶしに見にいくことにした。はじめてキャンピングカーの実車を見て、触れることができたが、やはり現実は「高嶺の花」という感じを受けた。なぜなら自分の年収より高い車なんて買えるわけないやん、と独り言をつぶやくほど。その中で比較的身近に感じられた新型ハイエースを代表とするバンコンだが、私の体格では高さが足りず腰をかがめての移動、窮屈感を強く感じた。ただ取り回しや走行性能にはすごく魅力を感じた。一方、キャブコンは各社のフラッグシップ車が目立っていたが、如何せんフル装備車で金額をみるだけでため息。その中で一台真新しく小粒の車があった。実は当日まで存在や名前すらしらなかったのである。(後日このショーをきっかけにAC誌を愛読するようになりました)その小粒車がボンゴベースのキャブコン「アンソニー」であり、デザインと安い価格設定が目につき、これならというありがちな考えが芽生えた。その日はカタログらしきもの(コピー)をもらって帰ったが、じっくりもう一度見たくなったところ、AtoZの営業所に展示試乗車があると知り、これまた冷やかし半分に試乗に出向いた。営業所の前には真新しいアンソニーが停車しており、担当者の方に正直に無知で冷やかし半分な状態であることを伝えたが担当者の方は試乗を快くokもらい、且つキャンピングカー魅力や’いろは’まで時間をかけて説明頂いた。キャンピングカーに乗ると、ワクワクドキドキするものである。この試乗経験がキャンピングカーへの第1歩になる。

2.出会い編

アンソニーの試乗からすぐに、同じ小型キャブコンの情報を集めることにした。
選考基準はまず、近所にある販売店。(近所と言えども私の住むところから、各販売店はすべて1時間以上の道のりで遠いのですが・・・。)これは自家用車とは違い特殊な車両なのでアフターが重要と考えたからである。次にサイズは基本の”2m×5m”。あと価格で無理して出せそうな片手で収まるもの。これらの基準で残ったのが(1)アスリート、(2)クレソンJr、(3)ATOMである。それそれの販売店で実車確認をしたが、この時点ではアスリートが一歩リード。続いてアンソニー。残念ながらこの時点でATOMは実車確認ができなかったので候補外へと。

日々インターネットでの情報収集を繰り返すうちに、未だ実車を見ていないATOMのことが気にかかりだし、ある週末にドライブがてら少し離れた販売店にATOMを見に行くことにした。そこは日本一の湖、琵琶湖のほとりにある販売店(マリナRVさん)で、バンテック社のフルラインナップされており、そこでATOMと出会うことになった。展示されていたのはタイプの違う2台のATOM405(2段ベッドタイプとリアエントランスタイプ)であり、基本的設備は最初からすべて装備されたお買い得車であった。まわりのレオバンクス、ジル等のカムロードベースのキャンピングカーに比べれば、コンパクトであり、価格的にもわかりやすい。何よりほとんどオプション追加がいらず、お買い得感があった。ここで候補外から一気に第1候補に躍り出ることになる。また、販売店の印象もすごく丁寧な対応で満足できる内容であった。購入するならこのお店にしようと気持ちを固めつつあった。しかし、自分の気持ちは十分に盛り上がってきたのであるが、ここで大きな壁が立ち塞がるのである。ありがちなことであるが、嫁さんの「いらない!」の反対意見である。機嫌を取りながらキャンピングカー所有の良さを説く毎日。

そうこうしていると仕事が忙しくなり、キャンピングカーを検討する余裕もなくなった。唯一週末の楽しみとして、諸先輩方のキャンピングカーに関するHPを拝見し、キャンピングカー生活の夢を抱くだけの日々であった。そんなある日、ここで自分でも予想外にここ数ヶ月の過酷な労働報酬=残業代という予想外の収入が準備資金の一部に化けたのである。まさに労働の対価であり、苦しい日々を耐え抜いたご褒美のようなもの。
あと購入へ後追しとなったのが、個人通勤用の車がもうすぐ車検を迎える。古い愛車ではあるがその車ももともと夢描いて買った車である。12年落ちでようやく中古車で手に入れることができた念願の愛車”ユーノスロードスター”である。古き良き名車であり、全く不満もなく、できれば継続して私の専用車として維持したいが、子供の成長タイミングを考えた場合に、やはり小学生低学年であるこのタイミングを逃すわけにもいかず、車検というタイミングで車の買い替えを検討することにした。








キャンピングカー購入にほんの一歩前進した05年10月末頃、いつもチェックしている販売店(大森自動車さん)HPをたまたま拝見したところ、中古車の当日更新情報に目が留まった。なんと私が現在購入検討しているATOM405が入庫されており、おもわず詳細をチェックした。今回のATOM405は購入検討していた”B”typeでなく、”A”type=2段ベッドタイプであったので、少し悩みどころであったが、詳細条件は高年式:1年落ち、走行距離:4000km未満、ほとんどノーマル状態で十分満足できるレベルであった。これは一見の価値ありかと大きく気持ちが動いた。しかし、良い条件は他の人にとってもきっと良い条件のはずで、早く実車確認しなければと。ただ、大きな問題が一つ残っていた。例の大きな壁となっていた嫁さんの反対意見・・・・・。日ごろ、キャンピングカーの魅力を粘り強く説いていたせいか、少しはキャンピングカーに理解をもち始めているが、まだまだ了承するとは思えない状態であり、この壁をどう乗り切るか悩む。

その週末、とりあえずドライブがてらという口実で大森自動車さんまで連れ出すことに成功。当日はキャンピングカー担当者がすべて出払っているようで、係りの人にATOMのカギを解除してもらって、一人チェックをはじめた。さすが高年式であり、見た目にも痛んでる箇所はほとんどなかった。タバコのにおいもしない。架装部分に問題はなかった。当日は週末の土曜日ということもあり、お客さんが入れ替わりやってくる。私がチェックしているATOM405にも何組か興味を持ってチェックしており、少し焦る気持ちもでてきていた。
肝心の嫁さんであるが・・・・・・普通にその他展示車を子供と楽しそうに?見ていた。恐る恐る私が検討するATOM405の印象を聞いてみたが、”キレイやん”って。うん??否定的意見がでてこない。これはチャンス到来か!!とりあえず、物件に問題がないのと購入条件を十分満たしているので、他人に採られる心配から思わず、手付け金をおいても商談確保をお願いすることにした。嫁さんには「とりあえず小額の手付けやから、これから検討して条件が合わなかければ、商談中止すればいいやん」と。 しかし、実はこのときに自分の腹のなかでは購入の意思はかたまりつつあった。帰りはこの好機を逃さないよキャンピングカーでの冬のカニカニツアー、スキー旅行等の魅力を訴えつつ帰った。

週明けの月曜日、もともと十分な貯蓄があるわけでもない私はとりあえず会社の社内オートローンの申し込みについて聞きに行った。審査に時間がかかっては、納車も遅くなると・・・。自分の気持ちのなかでは、購入はほぼ確定したようなもの。さらに夕方、大森自動車さんから連絡で。手付け金が小額であり、他のお客さんの手前、商談のタイミングを逸するリスクに引きあたらないので、手付け増額するか購入意思表示の明確化を迫られた。確かに一理あるが、商売上のリスクであり、私自身も手付け金を払うというリスクを負ったのに、金額が少ないって・・・。まだ全くの商談らしきものをしていないのにボーナス分ぐらいの金額を払うのは・・・。少し複雑な気分に陥るが、ここで大きな賭けにでた。嫁さんに相談することもなく、おおもりさんには翌日に指定金額の振込みを約束した。(私=購入決定の瞬間!!) とりあえず不安を持ちながら自宅に帰り、嫁さんに状況説明し相談することに。私は今回の車の条件は今後なかなかでないであろうし、キャンピングカーの魅力を再度説いた。そうすると、予想外に嫁さんは何個かの条件をクリアにしたら購入のokをくれるとのこと。おそらく長い付き合いの中で、私がなかば購入の意思を固めていることを見過ごし、性格を読んであきらめたのか・・・・・。まあ、いずれにせよ壁は乗り越えた!!

購入すると決めれば、少しでも早く納車を希望したくなるものである。そこで急遽、最終商談を前倒しで行うこととなった。確認事項やオプション、不明点等の整理を事前に整理するつもりであったが、仕事も忙しく、いきあたりばったりの状態になった。再度車の状態を細部にわたってチェックするつもりであったが、社長さんの「これだけの高年式で、中身も確認しているから、問題ないですよ!大丈夫!」ということばと、いつもの勢いある会話にコメントを躊躇してしまった。(本当ならみなさんは、キッチリチェックし、言いたいこと、聞きたいこと発言するんでしょうね)自分の性格が少しイヤになる。まあ、前回、自分なりにきっちり架装部分はチェックしたんであとはベース部分の車両本体の調子かと考え、とりあえず購入の意思を明確に伝え、最終チェックの意味あいをこめての試乗をさせてもらった。久しぶりに乗って(以前、新車を買うつもりで別の販売会社で試乗済み)、改めて非力さ感じたが、気持ちがウキウキで打ち消され、購入の意思は全くゆるぎなかった。試乗が終わり、事務所で契約に挑む。見積もり書をみて、前回検討している内容を伝えた分だけ加味されていたが、やはり、”高い”の一言。ツインサブ化に関しては、2つのバッテリ−を同時に入れ替える必要があると理解していたがオオモリさんはまだまだ新しいから1つの追加で2つ新規はもったいないと。「2つ同時に新品導入するのがベストかもしれないが、まあ、大丈夫ですよ。ようは使い方で寿命もかわりますから」って。金銭的に苦しいころがあるのである意味、助かった。ルーフベントは有名な”ファンタスティック”を考えていたが、持込でもいつでもOKらしいので、今回はパス。春まで時間あるし、のんびり自分で付けたらけっこう節約できそう。あとはサイクルキャリア。これは、取り付けに不安があるんで、最初から頼むことにした。(高速道路ではずれて自転車が落ちれば・・・・・・・。怖い)アトム405はほとんど装備されているので、こんなものです。最終の売買契約書をみて、やはり諸費用が高く感じるところがあり、ダメもとで、自分で登録に行くので登録費用と他府県登録費用を節約できないか、お願いした。一瞬、おおもりさんの顔が渋くなるが、なんとか無理を聞いていただいた。(諸費用は稼ぎ部分と知りつつ、無理いいました。m(__)m) これで、ルーフベント付ける分は確保できたかな。本日の商談は終了。「ああ、大きな買い物しちゃったなあ・・・・・大丈夫かな〜と」と帰り道に一人考え込む。

自宅にもどり、気になっていた駐車場をメジャーをもって確認したが、”高さやばい!!”、カーポートの入り口はほぼ確保できているが後ろは地面が傾斜しているので高さがたりないことが判明。どうしようか・・・・・とりあえず、業者さんに聞いてみることにした。カーポートのかさ上げ、買いなおし・・・30万以上の見積もりに絶句。もうお金に余裕がないのでカーポートに入れるのは諦めた。後日、納車されてだめもと無理やりピットイン!なんと本当にギリギリセーフでした。(1cmぐらいの余裕)よかった、よかった。キャンピングカーが我が家の仲間入りの瞬間です。