釣れ釣れ草  第20話: のませ釣り

  


    
   冬になると、釣行がめっきり減り、時間が出来てきます
       オトンは物書きではありませんが、釣れ釣れ草ということで
       頭にあることを、書き出してみようと思います

       昨年、ノマセ釣りにトライ、何とか60cm前後ハネを釣り上げることが出来ました。
       その時の引き味・醍醐味が忘れられず、後半はノマセにすっかりはまってしまいました

       ノマセ釣りとの出会いは、和歌山青岸でのある場面がきっかけとなっています。
       2年ほど前の春、青岸へエビ撒き釣りに行った時ですが、隣のオイヤンがストリンガーに
       70cmほどのスズキを引っ掛けている光景を見ました
       当時、そのオイヤンの仕掛けがわからず、尋ねると「生アジでノマセ」との話
       「アジはサビキで釣る」とのことでした。
       その時は、サビキでエサ確保、「経済的な釣りだな」という程度であり、
       また、エビ撒き、紀州釣りに夢中であり、「そうか〜」という程度でした。

       昨年春、58cmハネをエビ撒きで釣ったとき、良く引いたのですが
       感動を覚えるほどのものではなく、
       「ハネて、こんなものか!」と思っていました

       が、その秋、気まぐれで、生アジでノマセをしていたところ、竿を海中に引っ手繰られる
       事件(大層な!)が発生、
       ボヤッとしていたら、スズキが掛かって、竿ごと海の中に持っていかれたんです。
       その印象が強烈に残り、そこからノマセ釣り研究がはじまりました。

       まず、竿の選定、 紀州釣りの1号竿では強度不足
       何時迄、ノマセに興味があるか判らないので、
       高価なノマセ用の磯竿の購入はしばし様子見、
       よって海釣り入門で使っていた3,980円の2号竿を当面利用に決定
       リールも同様、昔、投げ釣り入門で使っていたものを再利用

       道糸、初めは、紀州釣りで使っている3号を転用、これが失敗のもと
       何回かばらして判ったんですが、秋のハネ・スズキはメチャクチャパワフルなんです
       太っていて重い。60cmで1.5kg以上あり、
       本にも書いてありますが、春の同サイズとは格段の差があります
       60cmなら3号道糸でも充分に上がるはずなんですが、
       なんせエサを泳がせ、数時間待って釣る、釣り方ですから、
       その間に、テトラや岸壁に擦れたりして、結構、道糸が痛むんです。
       痛んだ道糸では掛かったとたんプッツリ、道糸高切れとなってしまいます
       今では、少々痛んで大丈夫ということで5号に変えました

       次にハリス、これも道糸同様、3号では心細い、今はフロロカーボン5号です
       これでも、切られた場面がありました

       針は、伊勢尼11号と チヌ針4号の親子針、 それぞれ5号ハリスに
       外掛け結びで結びます。・・・針の結び方にまだ工夫の余地がありそうです

       サルカンは、引っ張り強度15kg程度を利用します。小さめです。
       70cm、2kg以上が来れば、弱いかなとも思いますが、
       根掛りした時のため、そうしています。
       生エサは、狭いところ、狭いところに行こうとします。
       テトラ隙間や、波止捨石近辺、ブイ等の近くにすぐに泳いでいきます。
        (身を隠そうとする行為ですから、当然ですね!)
       うっかりしていると、根掛りが。。。、
       そうなれば、5号ハリス・道糸では、おいそれと回収出来ないです。
       その時のために、サルカン強度を弱めにしているんです
       
       ウキは、負荷2号程度のウキ、形状は何でもOKです
       2号程度のウキだと、生アジが水中に持って行きますが
       ほどなくすると浮いて来ます。
       負荷が少ないと、そのまま底まで潜られて根掛りが、、ということで、
       ウキ浮力は重要な要素です
       
       ウキ下は、波止釣りなら、2ヒロぐらいまでにしています。
       ウキ下を深くとると、ウキ浮力と同様に、潜られ根掛りのもとになりますので要注意

       ウキ止めは必須、当初、ウキ止めを省略していたため、
       根掛り時、ウキを流してしまい随分、損をしました。

       ノマセ釣りしかけを要約すると、充分な強度と、根掛り対策ということかな
       あと、現地では、生エサの確保と、スズキが居そうな場所の見極めというところか
       
       ノマセ釣行の前日は、しかけの点検と、どこでどのように生エサを確保し
       どの場所で竿を出そうかと、あれこれ考えます
       これが結構、楽しいものです

       ノマセはスズキが居れば確実にヒットする釣り方だと思います
       スズキは、ファミリーがサビキでアミエビをばら撒き、子魚を釣り上げ、
       ひとしきり遊び満足げで帰って静かになった頃、
       人知れず近づいてきて、虎視眈々とエサにありつく機会を狙っています
       足元海面下、2〜3m位のところでも居そう
      、目を凝らせば見えるかも知れませんね。

       それをめがけて釣る、魚とのチエ比べですね
       結構はまってしまう要素を持っています

    
                     

                                第20話  ノマセ釣り おしまい