今、真琴は俺たちの学校に通っている。
 学歴とか戸籍の問題などを、どうやってパスしたかは気にしてはいけない。
 話が進まないからな。
 意外にも真琴は物覚えがよく、秋子さんが一通り教えただけで一般の高校生と変わりないほどの学力を身に付けた。
 そして真琴は編入試験をパスして、俺たちと同じクラスになった。
 それから半年ほどが経ち、季節は秋・・・
 文化祭の季節がやってきた。




真琴の文化祭






「えーそれでは、文化祭の出し物を決めたいと思います」

 俺たちのクラスは、今年の文化祭の出し物を決めるために会議を開いていた。
 ちなみに2年のときからの持ち上がりなので、名雪や香里、北川も同じクラスだ。

「ねーねー祐一、ぶんかさいって何?」

 俺の前の席にいる真琴が振り返って聞いてきた。

「ん?文化祭というのは、各自がそれぞれ出し物を出し合う祭りだ」
「お祭り!?それをここでやるの?」
「ああ。その出し物を今決めているんだ」

 祭りと聞いて、真琴はかなり楽しそうだ。こいつは祭りとか、そういうのが好きそうだからな。

「何か案はありますか?」

 教卓に立っている文化祭実行委員が案を募る。

「喫茶店!」
「お化け屋敷!」

 どこからか案が出てきた。でも、どちらもありきたりな気がする。
 どうせなら他のクラスではやらないようなことをやってみたいのだが・・・

「なあ北川。何か奇抜な案は無いか?」

 俺は後ろの席にいる北川に相談してみた。

「任せろ相沢。他のクラスには到底思いつかないような案を出してやる」

 そう言って北川は手を上げて立ち上がった。

「コスプレ祭り!!」















・・・・・・・・・・・・・・・・















 確かに他のクラスでは思いつかないかもしれないが・・・

「北川・・・お前、本気か・・・?」
「当然だ!」
「他に何か無いのか・・・?」
「ん?気に入らなかったか?ならとっておきを発表してやろう」

 そう言って北川はまた手を上げて立ち上がった。















「美坂祭り!!!」















・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・















「一応聞いておこう。何をするつもりだ・・・?」
「よくぞ聞いてくれた相沢!これは美坂のいろいろなものを展示し、美坂を奉るというものだ。とはいえ、お前らは何も持っていないだろうから、俺に任せてくれ。俺の部屋にはたくさんあるからな。美坂の使っていたシャーペン、ノート、タオル、制服もあるぞ」

 あ・・・後ろで香里が戦闘態勢に・・・

「そして、極めつけは美坂等身大抱きまくらバアッ!?

 そこまで言った時、北川が真横に吹っ飛んでいった。そしてガラスを突き破り、そのまま外へ・・・
 まあ北川ならあれくらいで死にはしないだろう。炎で全身を焼かれても生きている奴だからな(SSが違う!)。

「他に何か案はありますか?」

 北川が吹っ飛んだところで、会議は再開された。

「お好み焼き屋!」
「たこ焼き屋!!」
「カレー専門店!」
「CDショップ!」
「骨董品店!!」
「美術館!」
「コインランドリー!」
「サラ金!!」

 北川に触発されたのか、いろんな案が飛び出した。
 でも、最後の2つはまずくないか・・・?

「ねえ祐一」

 真琴がまた振り返った。

「どうした?」
「真琴も言っていいの?」
「案があるなら言っても構わんぞ?」
「じゃあ、はあーーーい!!」

 手を上げて真琴が立ち上がった。

「肉まん屋!!」

・・・・・・・・・

 まあ、真琴ならそう来ると思ったけどさ。

「いいんじゃないか?」
「ありそうでないし」
「種類も豊富だしな」

 意外にもウケが良いようだ。

「では、今年の出し物は中華まんで良いですか?」
「は〜〜〜〜〜い」

 というわけで、今年の出し物は中華まんで決まった。
 当日は寒かったおかげもあり、俺たちの出店は大反響だった。
 さて、今回のオチは・・・











「え!?真琴は食べられないの!?」
「当たり前だ!売り物を食えるか!!」
「それじゃ意味ないじゃないのよぅ!!」
「お前が食うつもりだったんかい!!!」




―おしまい―



あとがき


AAA「・・・・・・終わった・・・・・・」
栞「珍しいですね。真琴さんのSSですか」
AAA「リクエストだしな。でも、こんなネタしか思い浮かばなかった・・・」
栞「いくら自分が文化祭が終わった後だからって・・・」
AAA「仕方ないだろうが。頭の中が文化祭でいっぱいだったんだから」
栞「そしてオチも不完全・・・」
AAA「それは言わないでくれ・・・」
栞「本格的にネタ切れですか?」
AAA「いや、それは無い。『非現実的な日々』の方は順調に進んでいるぞ?」
栞「じゃあさっさと書いてくださいよ!」
AAA「『スケールの小さい話』とか、『E&E』とかもあるしなあ・・・」
栞「無意味に増えましたね・・・」
AAA「逆にこれらが終わったときが怖い・・・」
栞「お得意の思いつきで何とかしたら良いじゃないですか」
AAA「あ、そうか」
栞「納得しないでください!」
AAA「さていかがでしたでしょうか2000ヒット記念SS!」
栞「まさか2000もいくなんて・・・」
AAA「自分でも信じられん」
栞「自分が信じなくてどうするんですか」
AAA「目指せ3000!!」
栞「目標が小さいです・・・」
AAA「それは置いといて、できれば感想くださいね?」
栞「ゆーとぴあさん、2000ヒット報告ありがとうございました!!」
AAA&栞「それでは、さようなら!」



(キリ番ゲッターも常連化してますね・・・)
(まだまだ広くに知れ渡ってないからな・・・)



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