東北

 八甲田ホテル ★★★★

 八甲田山近傍で宿泊するなら、八甲田ホテルがお薦めだ。
鄙びたところがお好みならば酸が湯温泉という手もあるが、少し下ったところにあるので眺望は も一つと言うところか。ただしバスの便は酸が湯までで、ホテルまでは送迎バスを利用しなければならない。
 ホテルは閑静なところにあり、ブナ林の中のリゾートホテルというところ。入り口やロビーなど 本棟は太い丸太を使用した山小屋風で、端正にデザインされたという雰囲気が好ましい。宿泊施設 は棟々に廊下でつながれ、木造が目立つ。部屋の設備も行き届いていており、窓からの景色は木々ゆらぎ の中にある。部屋は広い方ではないが、ガウンが用意されているのはありがたい。ホテルなのに温泉の 大浴場がある。
 ホテル正面玄関からは、八甲田山の山々が見渡せ、紅葉のシーズンは美しい。近くには地獄沼 や東北大学付属の植物園がある。散歩がてらに楽しめる。
 食事はホテルなのでダイニングルームとなる。大都市にあるレストランと比べても遜色ない風格(設備、 従業員のマナー)を持っている。夕食にはフランス料理を選択したが、いい線行っていると感じた。ちらり と見た隣のテーブルの和食の皿も、おいしそうに見えた。ウェイターやウェイトレスが料理を説明するとき、 必ず「それでは」と頭に付けるのは気になった。そういうしつけなのか?コーヒーは美味。むしろこの場所で ペイするのでしょうかと、心配になるぐらいだ。青森の奥座敷なのかもしれない。一泊2食付きで3万円は、 リーズナブルだろう。和食・洋食ともなかなかなものと思う。夕食込みで3万円するが、リーズナブル だろう。ホテル協会の会員だ。
 帰りのバスは、朝チェックアウトの時間に青森まで運んでくれる。1時間かかる。酸が湯までなら随時。



ホテルアズヴェール・三越  ★★★
 十和田湖畔には数多くのホテル・旅館がある。その殆どは湖畔に貼りついているので、山側の部屋でも ない限り、眺望はよいはずである。山側より高い宿泊費を取られるが、湖畔側を指定したい。 リゾート地へくるならば、それぐらいの覚悟はいるだろう。 眺望が全然違う。部屋は比較的ゆったりしている。 ホテルは三越不動産ホテル事業部の経営で、三越のマークが付いている。
正面玄関はJR十和田湖駅から5分ぐらいのところにあり、湖畔側の出口から遊覧船乗り場へは近い。 高村光太郎の乙女の像へも、湖畔を散歩しながら訪れることが出来る。ホテルは秋田県にあるが、 壁の向こうが青森県で、小川で境している。湖畔側は高い木立の林に囲まれているが、木間は広く湖面の 景色が楽しめる。
 ホテルは品よくできている。ひが目からかもしれないが、宿泊客は金持ちの老夫婦や高収入の人々という 感じである。
 ここまでは期待させるところだが、まず和食堂が良くない。値段の割に味は良くない。それ以上に 悪いのは、サービスが悪いことだ。従業員のしつけも良くないが、テーブルの拭き取りが清潔に行われて いない。たまたま日が差していたので分かったことだが、拭いた後が縞のように残っていて雰囲気が悪 かった。レストランアズールの味もも一つであろう。三越の上客がこの程度で満足するとは思え ないのだが。
 部屋・サービスとも並の宿泊施設よりは上だが、もう1回行きたいと思わないところが3★。