北関東

二期倶楽部(那須高原)★★★★★ 
 大手旅行社の時刻表には掲載されていないが、ホームページを持っていてその全容は知ることが出来る。 雰囲気は会員制のクラブという感じだ。ホテル名は小さな銘板で、どこが入り口か迷うほどだ。 さらにどこにフロントがあるのかは、案内されないとわからない。それほど小さなホテルで、20室程度しかない。かなり増築する予定はあるようだ。高原の起伏を利用して施設が建てられているので、散策にも変化に富んだ体験が可能だ。那須高原の森の中にひっそりと立てられた瀟洒なプチホテルといったところ。隠れ家的なホテルだ。せせらぎの音を聞きながらのティータイムもしゃれた感じ。

 客室は、写真で見るように人工池に面した数室が本館にあるほかは、すべてコテッジ風に西向きの斜面に並んでいる。外観は本館を含めすべてコンクリートの打ちっ放しだ。他客の目に入らないようなアングルで、採光の窓がうまく付いている。室内は清潔に保たれた雰囲気が伝わり気持ちがよい。惜しむらくは、洗面台がやや狭いことだ。

 本館にはライブラリーがあり、CDなども借りられる。長期滞在者向きのサービスか。しっとりと落ち着いた部屋である。
食堂は本館1階にある。斜面に建てられているので、2階がフロントで食堂は下へ降りる。ラ・ブリーズという名だ。ディナーと朝食を取った。食事は掛け値なくすばらしい。有機で自家栽培の野菜類は新鮮で、味がある。難しいフランス名は分からないが、皿数がありながら適量がサーブされている。朝食はテラスで取るのがよい。新鮮な野菜はセルフサービスで自由に品選びが出来る。根菜類がとくに美味である。

 ホテルの内外は通路や散策路を含め清潔さが保たれ気持ちがよい。レストランのウェイターを含め、従業員の教育はうまくいっているようで居心地がよい。

最後に付け加えておくと、ここには露天風呂なるものが丘の上に出来ている。コンクリート作り なので風情はない。かなり道のりがあるので夜間や寒い時期には不向きであろう。本館には大浴場(もちろん温泉)があり、アロマトリートメントサロンが併設されている。浴場の照明はもう少し明るい方がよいと思う。
      Tel: 0287-78-2215        http://www.niki-group.com
                                         1泊2食税サ抜き 23500/人(2003.5)


日光金谷ホテル(日光)★★★★
 箱根の富士屋ホテル、軽井沢の万平ホテル、奈良の奈良ホテルと共にクラシックホテルグループを作り、 日本最古のホテルを名乗っている。何しろ創業1873年というから、130周年を迎えることになる。 いかに痛みを修復し、古さの品格を保つかが問われるところだ。日光東照宮の門前にあり地の利を得ているので、 宿泊客は絶えないだろうが、その割りに手入れ が行き届いていないという感じがする。室内の清掃設備などはそれなりに近代化されているが、騒音をまき散らす室内エアコンはいただけない。また本館と別館に間に渡り廊下がないのはなぜだろうか。フロントやフロントロビーの照明を落としてクラシック風を装うのは成功していない。すぐヨコに明るい売店があるのだから。
 中禅寺湖はニジマスで有名だ。それを食しにわざわざホテルを訪れる人もいるそうだが、大きなニジマスをたとえ3枚に下ろしてあるとはいえ、量的にアンバランスだろう。それまでに出される皿があまりにも少量なのだから。
 ホテルの直営かどうかはつまびらかではないが、日光金谷ホテルベーカリーのパンやクッキーはおいしい。特にクッキーは格好の土産になるだろう。
      Tel:0288-54-0001           http://www.kanayahotel.co.jp/nkh/
                                   1泊2食税抜き 22000円/人(2003.5)