関東

東京プリンスホテル　パークタワー　★★★★
　外資系ホテルに対抗しようとして建てられた、プリンスが最新豪華をを誇る出来たてのホテルである。芝公園の一角にあり、周りは緑に囲まれ環境は大変良い。表門からのアプローチを観ると、東京タワーが左手に見え借景としてもなかなかいいのだが、高層の割には見映えがしない。特別の斬新さもなければ高機能にも見えない。堤ホテル王が心血を注いで作ったものとは受け取れず、高級ビジネスホテル程度にしか見られない。ロビーはほとんど無いに等しい。したがってフロントの位置が大変見にくい。ブース形式にしたフロントは凝ったつもりかもしれないが、いただけない。しかも当日はどこかの会社のセミナーが開催されたｒしく、玄関の両側に黒背広の若者が左右に２０人ぐらい居並び、ホテルの雰囲気を壊していた。こんなことはホテルとしては注意しないのであろうか？
　建物は中空な構造になっているので、エレベーターなどの構造物が廊下から丸見えで眺めが悪い。しかも節電のため廊下の照明を人を検知して点灯するところは悪くないのだが、スイッチのはいる音が聞こえるのはつや消しだ。ロビーを含め客室内には大理石貼りが多用されている。それはそれで一つの方針として受け入れるが、デラックスさを感じさせないのはマイナスだ。いろいろ室内の機能は充実している。シャワーブースやジャグジー付きはよいと思うが、それならば紳士用のアメニティーも充実してほしい。シェイビングフォームだけでは淋しい。
　最上階にあるレストラン・ブリーズヴェール、なかなかしっかりしたシェフを抱えていると思うが、ウェイターの教育が全く出来ていない。ディナーにランチ用のメニューを持って来てあわてて回収したり、椅子や客の杖に引っかかって倒したり、少しひどすぎる。客室内に用意されていた食事割引券を提示すると分からず上司に尋ねに行くなど、どう見ても人材教育が出来ていない。まだ出来のかなり未熟なホテルだな、というのが偽らざる感想だ。（２００５．５）
　横浜ロイヤルパークホテル　★★★★★/2

　飛び抜けて高層でどこから見てもすぐわかる、やや無骨な巨塔、地震にも大丈夫と思えるほどの外観、ハーバー一の第１級のホテルだ。設備・食事は申し分ない。特にフランス料理レストランはよい。浴室・化粧室のゆったりとする広さは心を和ませる。入浴中に下界が眺められる。展望室からの眺めは宿泊客でなくても楽しめるが、浴槽からの夜景はなかなかである。このごろはどこのホテルでも割引プランをほとんど年中やっているから、みなと未来へ来たら一度は寄ってみたいホテルである。一つ残念なのは、ＪＲの駅から来るとロビーへ出るまでの通路（アプローチ）があまりよくできていない。むしろ不親切にできているといった方がよいかもしれない。この点を減点して、４つ★半としたい。

ホテル日航　★★★★★
　東京の副都心お台場に建てられたリゾートホテルである。レインボーブリッジを正面に見る格好の場所にある。建物は１０階以上あるにもかかわらずグレーで目立たない。特に新橋からゆりかもめに乗ってくると台場駅に降り立ったとき、目の前にあるホテルだと知っていても、これかという印象しか与えない。ブリッジ側からの景観に力を注いでいるのだとしても、あまり成功していない。このホテルは、東京のいわゆる高級ホテルと呼ばれるものが持つ重厚さは持ち合わせていない。むしろ気軽に利用できる高級ホテルに力点が置かれている気がする。チェックアウトタイムが１２時なのは、リゾートホテルを意識してなのだろうか。ゆっくりできて大変ありがたい。

　ロビー周りはやや雑然とした感じだが、フロントや係りのサービスは大変気持ちがよい。てきぱきと進めてくれる。泊まるなら部屋はハーバービューを選ぶべきだろう。反対側なら、わざわざここへ泊まる理由は見つけにくい。部屋はセミダブル、清潔感にあふれている。ベランダはやや狭い。そこへ椅子２脚とはあまり理解できない。テレビは、ＣＮＮは受信できるがハイビジョンが受信できない。このホテルにしては理解に苦しむ。さらに、化粧室にエアコンが入らないのはなぜだろうか。風呂上がりに蒸し風呂で化粧せよというのだろうか？
　レストランは、もちろん和洋中がそろっている。江戸前すしを食したが、素材の新鮮さとうまさ、出しゃばらないサービスとなかなかのものだった。お薦め。朝食は２６００円も出せばビュッフェ形式でもうまいはずだ。何処のホテルに出かけても不満なことは、店じまいの時間になると昼食の容易のために客にお構いなく片づけや設定が行われる事だ。早く出かければ良いことは分かっているが、遅いこともホテルライフの一つの楽しみではないか。

　レインボーブリッジを眺めながらジャグジーに遊ぶのもなかなかよい。ベイサイドスパ然は会員制のプールらしいが宿泊客には開放している。（パンフレットによると、入会には保証金だけでも２００万円、とってもお呼びではない場所だ。）宿泊客は最初の入室で３０００円かかるが、あとは何回出かけても１０００円で済むので、二日間利用すれば大変安上がりのリゾートライフになる。夜は午後９時まで利用できる。立派なバスローブ、化粧室などそれにふさわしい設備になっている。お薦め。
　宿泊料金　ハーバービューツイン　２５０００円（通常は４００００円）　　　　　　　　　　　　（２００１年７月）