サンジャミニヤーノとシエナはフィレンツェから日帰りでゆけるところだが、個人では交通の便が悪く、車でも借りない限りどこかで泊まらざるを得ないだろう。こういうところがツアーの有利なところだ。

シエナ ここはかつては都市国家として栄えたところらしい。金融・商業が中心であったらしく、その名残を今に留めている。金融機関が大通りに並んでいる。城壁で囲まれ、石畳の坂道の多い街だから、歩きやすい靴で出かけた方がよい。町全体はやはり中世の面影を色濃く残している。ハイライトは町の中心にあるカンポ広場だ。広場の正面に高さ100mほどの塔(マンジャの塔)がそびえる。この塔は500段ほどの階段を登ると市街の全景が見渡せるそうだ。残念ながら行けなかった。ドゥオモはもうだいぶん見てきたので食傷気味。
 ここへ来るまでフィレンツェからすでに300kmほど走ってきているので、お疲れさんだ。さらにまた車で走ると長い田舎道の先に見るべき街があらわれるという、フィレンツェを含むここトスカーナ地方は、繰り返し訪れる価値のある土地だろう。


モンテリジョーニ 昼食のために立ち寄ったちょっとした街。これでも結構中世の香りを残している。ツアーには使えないほどのプチホテルもあった。なかなかこじんまりとして良い見映えだが。歴史が刻まれた土色の建造物や壁が心を和ませる。こういうところでの昼食はまた雰囲気がよい。

昼食をとった
レストラン


サンジャミニヤーノ ここも丘の上にある街だ。丘を囲むように城壁を巡らし、 見張り塔のようにたくさんの塔が並んでいる。現在は15本だが、建築当時は70本以上あったという。ここでもまたドゥオモだ。それぞれはそれぞれに美しく立派だが、個別には印象に残りにくい。トスカーナ地方のこういう小都市がすべて世界文化遺産に指定さえているのは驚きだ。ローマを歩き回る時間があったら、こういうところへの時間を多く配分した方がよいと思う。何しろ13〜14世紀に商業・貿易で栄えた街がほとんどそのまま保存されているのだから。



オルビエート フィレンツェとローマの中間に位置し、古代エトルリア人によって築かれた城壁都市。ここにもまた立派なドゥオモが見ものだ。修復中で外観はよくは見られなかったが、内部は公開されている。この町は観光客に満ちている。住むにはつらいが見るにはよい街だ。案外住みやすいのかもしれない。街の基盤になっている岩山をくりぬいた井戸がある。底まで400数十段、螺旋状に降りてゆき、中央は底まで抜けている。底まで下ったことを示す証書をもらった。ここ以外に地下洞窟もあるがそちらへはいっていない。
その他ローマ近郊にはアッシジが行きたいところだ。ここも山腹を利用した街で景観が楽しめそうだから。

井戸の底から見る

サンジャミニヤーノ、シエナ、オルビエート
   (フィレンツェからローマへの道)