シンガポール(1999.1.5)
 正月には、温泉地のちょっとした宿に2泊すると、交通費を含めて15万円
はかかる。それならばいっそのこと海外はと考える。確かに海外は安上がりと
いっても、正月では難しい。そこで安くなる正月直後をねらってシンガポール
へ出かける。あまり深い理由もなく、手頃なところかな、と言う程度で。
 第一印象はきれいな街だということ。冬は当地では雨期なので、午後は
しばしば豪雨に見舞われる。これがまた街をきれいにしているのかもしれない。
地下鉄の切符購入には小銭がいる。両替機はあっても、日本のように1万円札で
100円の切符は買えない。入れるコインの種類も限られ、これがハイテク
基地の地下鉄かと不思議な気がする。

 シンガポールには、電柱が1本もないそうだ。
さすが新興科学立国の土地だと感心する。自家用車を
購入するには、まず購入の権利を、車の値段ほど出して
買わなければならないそうなので、これはきつい。
小さい島国の悲哀だろう。




ショッピング
  街全体は活気にあふれているといえる。
日本のデパートが軒並み進出しているところをみると、よっぽど商売になる
ところらしい。これほど多いのも日本人がたくさんやってくるからだろう。
ハワイに次いで日本人観光客が多いといわれている。不思議なことに、街へ
出かけても見るところがあまりない。観光のポイントがないところだ。
買い物ツアーは、バブルがはじけて、もはやはやりでは
ないだろう。大きな植物園はあるが、シンガポールまで
行ってみなければならないほどのことはなさそうだ。
ラッフルズ卿上陸地点あたりやチャイナタウンぐらいだろう。
サファリパークは子供が喜ぶかもしれない。

  ショッピングの中心は繁華街オーチャードロードだろう。
道路の両側には専門店や百貨店が夜も賑わう。土産物族
にはラッフルズホテルのアーケード街がお薦めだ。
ラッフルズのマークだけで土産になる。なにしろあこがれの
高級ホテルブランドなので、宿泊は無理でも土産だけはということ
になる。白亜のホテルは、天気がよいと青空にまぶしいように
高貴な雰囲気を漂わせる。ターバン姿のベルボーイには泣かせる。
いつ行ってもといってそう何回も訪れたわけではないが、周囲は観光客でいっぱいだ。



食べ物
 食事には困らないが、中華料理が一番だ。ツアーなどにはインドネシアン
料理を供する「アルカフ・マンション」という変わったところへつれて行く
コースがある。アラブの豪商が建てたという一風変わった建築で、中の作りも
面白い。料理は民族衣装に身を包んだ女性が7〜8人ならんで、銅鑼(?)
の音とともに運んでくる。一スプーンずつ料理をおいて行くだけなので、
大したことはないが、最初は驚く。宮廷や王様風というべきか。
料理は香辛料が利いていてあまり食べられ
ない。変わっているが高いだけという印象。
激辛ラーメンに慣れた若者には向いている
かもしれない。観光客を1回だけ案内するには、
格好の素材なのかもしれない。
 中華では、ラッフルズホテルの飲茶コースがお薦めだ。確かにうまい。
ラッフルズホテルなど高級ホテルでは、「午後の紅茶」というものが供されて
いる。ラッフルズホテルのそれは、前日以前に予約しないと無理だ。値段の
割にお得なコースだ。グリーンウッドホテルのもよいが、フォーシーズンのは
それほどでもない。ホテルがフォーシーズンだったので早速試してみた。
ホテルの設備と待遇は非常に良く、もっと展望の良い部屋に変えてほしいと
希望したところ、高階層の良い部屋を割り当てられた。ツアーでも部屋を
変えてもらえる可能性のあることを初めて知った。言ってみるものだ。


要するに
 シンガポールは観光に来るところではない。買い物ツアーなら面白いのだろう。
これだけブランドの店が並んでいるのだから。シンガポールまで来て、
のんびりとホテルのプールサイドで午後の一時を過ごすのは最高の贅沢だろう。
そのためならわざわざ訪れる価値があるところなのかもしれない。 


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